思いつなぎ「百万遍念仏行」/平川市の町会、若い世代も

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大きな数珠を揺すりながら念仏を唱え、地域の無病息災を祈願する参加者

 青森県平川市の四ツ屋町会(葛西鎌司会長)は19日、彼岸の時期恒例の行事「百万遍念仏行」を四ツ屋地区で行った。高齢化などに伴う参加者不足で、一時は行事の取りやめも検討したが「伝統行事を絶やすことは絶対にできない」と一致団結。春の気配が漂う中、新顔の男女9人を含む16人が地区を練り歩き、無病息災を祈願した。
 
 四ツ屋地区では毎年春と秋の彼岸にそれぞれ7日間、主に有志の女性たちが百万遍念仏行を欠かさず行っている。かねを打ち鳴らし、5カ所ほどで大きな数珠を揺すりながら念仏を唱える風習を続けている。
 
 ところが高齢化と人口減などで年々参加者が減少。現在の同地区の人口は100人余りで、平日や土日に仕事を抱える人も多く、近年の参加者は高齢女性5人程度にとどまっていたという。
 
 葛西会長(73)によると、高齢の女性から昨年秋に「参加者が減り、7日間継続して行うことも難しいと思う。ここで区切りを付けないか」との声が上がった。これを受け今月12日、町会員らを交え継続するか話し合ったところ「大昔から続く伝統の風習を欠かすことはできない」「小さな地域を守っていくにはどうにかして行事を続けないと」との意見が相次いだ。
 
 その結果、今回の彼岸から日曜日の一日限り行うことに決めた。葛西会長らが回覧板を配るとともに、これまで参加がなかった40~50代の住民にも積極的に声を掛けた。
 
 これが奏功し、19日は40代以上の男性6人、女性3人が初めて参加。約1時間地区を練り歩き、数珠を持った10人が所々で輪をつくって念仏を唱えた。ある50代女性は「今まで母親が参加していたが、四ツ屋に住む者として私が引き継ぐことにした。小さな地域だけど人々の暮らしがあり、ここを守っていくためにも大切な行事。子どもにも伝えていく」と語った。
 
 葛西会長は、16人も参加して感激している-と喜び「昔は小さな子どもが祖母にくっついて一緒に練り歩いたものだが、今の時代それはかなわないかもしれない。それでも、若い世代が参加してくれるよう方法を考えていきたい」と話した。

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