紀行映画「熊野路」を上映 熊楠も登場

 和歌山県田辺市新庄町のビッグ・ユーで19日、南方熊楠(1867~1941)が登場している紀行映画「熊野路」の上映があった。研究者が映像から読み解ける熊楠の人物像などを多角的に報告した。紀州地域学共同研究会主催。

 紀行映画は、子爵・野村益三(1875~1959)が1935(昭和10)年に撮影した約15分の無声映画。2015年秋にNHK和歌山放送局で確認された。田辺市の神島や白浜町の白良浜、串本町の橋杭岩など、県内の名所の映像に交じって、田辺市中屋敷町の自宅の庭にたたずむ熊楠が20秒ほど映し出されている。68歳の誕生日に撮影されたという。

 成城大学非常勤講師で、南方熊楠顕彰会学術部長の田村義也さんは、熊楠がアメリカ渡航時に名刺代わりに肖像写真を友人に配っていたことなどを例に挙げ「写真が大好きだった」と指摘。写真を重視して利用していたといい、有名な「林中裸像」も自然との一体化を演出していたと強調した。さらに写真を撮る時はきちんとセットアップしているのに、映像は無防備でリアルな熊楠が映し出されていると説明。この時は寝起きであったと付け加えた。

画像【南方熊楠の映像を示しながら話をする田村義也さん(和歌山県田辺市新庄町で)】

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