JMU、護衛艦「かが」を防衛省へ引き渡し 林田JFEホールディングス社長ら出席

造船大手のジャパン・マリンユナイテッド(JMU、社長・三島愼次郎氏)は22日、横浜事業所磯子工場で建造していた護衛艦「かが」を防衛省へ引き渡した。

厚板など鋼材が約1万3千トン使用された「かが」

 引渡式および自衛艦旗授与式には約600人が出席。JMUの大株主であるJFEホールディングスの林田英治社長や、柿木厚司JFEスチール社長、IHIの斎藤保会長兼CEO、満岡次郎社長兼COO、日立造船の谷所敬社長が見守る中、防衛省の小林鷹之大臣政務官と三島社長の引渡書・受領書の授受が行われた。

小林政務官に引渡書を手渡す三島社長(後列にJFEHDの林田社長やJFEスチールの柿木社長、IHIの斎藤CEOら)

 JMU発足後、護衛艦の完工・引き渡しは「いずも」に次ぐ2隻目。「かが」は「いずも」と同じ船型で、基準排水量1万9500トン、全長248メートル、幅38メートル、喫水7・3メートル。厚板など鋼材が約1万3千トン使われている。2013年10月に起工し、15年8月には進水式が行われた。

 乗員を前に訓示した小林政務官は北朝鮮によるミサイル発射など東アジアにおける脅威を挙げ、かがを通じて「国際平和活動に一層貢献できる」と意義を語った。

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