視覚障害者支え充実 相模原に情報センター

 点字や録音図書などを集めた「視覚障害者情報センター」が4月から、相模原市中央区の市総合保健医療センター(ウェルネスさがみはら)にオープンする。3月末で閉館する「保健と福祉のライブラリー」に替わる施設として、点訳・音訳者の養成や情報機器の紹介など、視覚障害者向けのサービスを拡充していく。

 身体障害者福祉法(身障法)に基づく視覚障害者情報提供施設で、県内では5館目。点字や録音図書約3600点のほか、障害福祉関連の一般図書を所蔵する。点訳・音訳者の養成を推進するほか、視覚障害者向けの情報端末などの機器の紹介も行う。

 昨年春まで福祉機器展示室だったウェルネス2階部分を改装。同1階にあったライブラリーを昨年10月に同所に移転、4月に衣替えする。1階には分散していた福祉関係の窓口(障害・高齢・子ども)を集約する。

 延べ床面積は約170平方メートル。ライブラリーが所蔵する一般図書のうち障害福祉関連以外は市内図書館に移管。これまで利用できた土日祝日が新たに休館日になる。

 当初「(仮称)相模原市立点字図書館」としていたが、設置条例案について市民意見を募ったところ、名称に関して「図書情報以外も発信する拠点に」「情報源は多種多様」などの声が寄せられ、名称を改めた。

 市内の視覚障害者は約1300人。市では身障法に基づく施設となることで、(1)他の施設の所有する視覚障害者用録音物をオンラインで複製することが可能となり、利用者の利便性が向上する(2)運営費の2分の1が国庫負担となる−としている。

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