お金持ちの人と貧乏な人、行動の決定的な違い

お金持ちは、実はお金を貯めようとして節約などはしておらず、使い切れないから自然に貯まっていくだけなのです。それはなぜかというと……。

お金持ちの人と貧乏な人は、「出費の考え方」が違う

お金持ちは、実はお金を貯めようとして節約などはしておらず、使い切れないから自然に貯まっていくだけなのです。それはなぜかというと、収入が多いからという以前に、出費の考え方に違いがあります。

彼らは、必要なものには大胆にお金を払う一方、自分が価値を認めないものには1円たりとも使いません。そのため、収入が増えたからといってはしゃいで生活レベルを上げるということはしないのです。

普通の人は、収入が増えていくと、高級賃貸マンションに引っ越したり、高級レストランで外食するようになったり、衣服やモノを頻繁に買い替えたりするなど、全般的に生活レベルを上げてしまいます。

もちろんそれが将来への投資であれば回収できますが、こうした人は自己満足や見栄にお金を払うため、年収は高いけれど貯金は少ないということにもなりやすいのです。

収入が増えてもいつも通り、不要なものは買わない。衝動買いもしない。しかし収入を増やしてくれるもの、たとえば事業や不動産などは積極的にお金を使う。貯金が増えてくれば、「寝かしておくのはもったいない」と運用先を探そうという動機にもなります。

そうやって収入が増えていく一方で支出が変わらなければ、お金は自然に貯まります。

お金持ちは自分の価値・判断軸を持っている

そのためにまず考えたいのは、「自分はどういう人生にしたいか」という方向性を持つことです。

方向性が決まれば「これは自分の目指すものに貢献するが、これはしない」という判断ができる。すると「これはお金を使うべき、これは使わないべき」という軸ができます。

つまり、自分が財布を開くときにはいったん立ち止まり「自分はいったいどういう価値にお金を払おうとしているのか? そしてそれは、自分の人生にどういうポジティブな影響を与えてくれるのか?」を考えるようにすれば、買うべきものはそう多くはないことがわかるでしょう。

もしそれでもお金が貯まらないという場合は、最初から貯金したい金額を別の口座に振り替えて、残ったお金で生活することです。

職場に財形貯蓄制度があればそれを、なくても確定拠出年金や保険、定期積立など、強制力があるものや解約が面倒なものを利用すれば、「お金がなくなったから引き出す」という事態を避けられるでしょう。

(文:午堂 登紀雄(マネーガイド))

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