ソフトB復帰の川崎宗則、どうなる起用法 米帰りもレギュラー獲りに高い壁

ソフトバンク復帰が決まった川崎宗則内野手が1日、ヤフオクドーム内で入団会見を行なった。工藤公康監督、三笠杉彦球団統括本部副本部長とともにひな壇へと上がった川崎は「昨日、一昨日までアメリカにいました。そしてクビになりました。こりゃ困ったなと思ったとき、一番最初に声をかけてくれたのがホークスでした。すごく嬉しかったし、次の日ホークスだ、ホークスに行きたいと思いました」と6年ぶりにホークス復帰を決断した胸の内を語った。

ソフトバンクに6年ぶりに復帰することが決まった川崎宗則【写真:藤浦一都】

「どこでも出来るのが野球選手」、古巣復帰の川崎、注目の起用法は?

 ソフトバンク復帰が決まった川崎宗則内野手が1日、ヤフオクドーム内で入団会見を行なった。工藤公康監督、三笠杉彦球団統括本部副本部長とともにひな壇へと上がった川崎は「昨日、一昨日までアメリカにいました。そしてクビになりました。こりゃ困ったなと思ったとき、一番最初に声をかけてくれたのがホークスでした。すごく嬉しかったし、次の日ホークスだ、ホークスに行きたいと思いました」と6年ぶりにホークス復帰を決断した胸の内を語った。

 注目されるのは、川崎がどこのポジションに入るのかという起用法だろう。川崎自身は「向こうにいって、ポジションをたくさんできるようになった。どこでも出来るのが野球選手というのが僕のポリシーなので、監督が僕を好きなように使ってくれて、それに僕は日本人らしくイエス!と言いたいと思います」と工藤監督の意向に沿う考えを示した。

 その工藤監督。「彼が入ることによって、さらに厳しさも出てくる。そういう中で切磋琢磨するのが野球選手。ライバルが入ることによって、より一層レベルアップを図れると思う」と競争の激化を予告。「キャッチャーも練習してもらう(笑)」と会見場の笑いを誘った上で「彼がやってきた内野を中心に考えていきたい。ケガ人が出たこともありますし、(層が)薄いのは内野。力を発揮できるところを探したい」とした。

 12球団でもトップの選手層を誇るソフトバンク。川崎の加入によって、その戦力はより充実したものになることは間違いない。川崎の本職は遊撃手。だが、チームには川崎の後継者として成長し、4年連続ゴールデングラブ賞に輝いた守備の名手・今宮健太がいる。三塁手には侍ジャパンメンバーの松田宣浩がいる。ここを替えることは、考えづらい。

最も可能性あるのは二塁も…

 とすれば、最も可能性があるのは、二塁手での起用となるだろうか。決して二塁が空いているわけではない。本多雄一が現時点でレギュラーを張っている上、川島慶三、明石健志といった実力者もいる。明石は腰痛のため、1日に登録抹消となったが、チームトップクラスの走力を誇る牧原大成が昇格した。

 ただ、工藤体制において、内野で固定されていないのは、唯一、二塁でもある。現に昨季は、本多の92試合を筆頭に、牧原は18試合、明石と高田が13試合、川島が7試合と、5人が先発している。川崎も、この競争の中に入るのではないだろうか。もちろん、遊撃、三塁のバックアッパーとしての役割もありうるだろう。

 会見では「まだ会ったばかり。これから話をした上で決めたいと思います」とした工藤監督。まずはコンディションを整えるためにファームで調整する予定の川崎。いつ、どういった形でヤフオクドームのグラウンドに立つのか、注目だ。

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani

© 株式会社Creative2