三和HDグループ新経営体制発足

三和ホールディングス(本社・東京都新宿区、社長・高山靖司氏)と国内中核会社の三和シヤッター工業(本社・東京都板橋区、社長・高山盟司氏)は10日、4月から新経営体制が発足したことを受けて、三和シヤッター工業本社で2社の社長就任会見を行った。会見詳細は次の通り。

会見する高山三和HD新社長㊧と高山三和シヤッター工業新社長

高山HD社長「中期の業績目標達成を」

――当面の課題は。

 高山三和HD社長「今期は第2次中計(16~18年度)の中間年度である。海外事業が堅調な一方、国内事業が計画よりも下振れしている。まずは業績面を巡航速度に戻すことに注力したい。中計最終年度の目標である連結売上高4100億円、営業利益370億円、ROE15%の達成実現へ、今期は手の届くところに躍進させる重要な年と位置付けている」

――中長期的な経営課題は。

 高山三和HD社長「従来から推進している〝多品種化〟と〝グローバル化〟。多品種化はM&Aなどで進めるとともに、グローバル化については、先ずはアジア地域の業績の底上げを達成したい。黒字に転換させて中華圏、東南アジア圏の連携やローカル化を通じて、この地域で健全な成長軌道に乗せることにつなげたい」

高山三和シヤッター社長「間仕切り、トップシェア目指す」

――国内事業の施策は。

 高山三和シヤッター社長「建設物件の工事遅れなどもあるが、2020年の東京五輪に向けて大型物件などの受注は確保している。現在注力しているのは、ニーズが増えている間仕切り事業。各商品の多品種化戦略を進める中で、間仕切り商品もトップシェアを目指していきたい。第2次中計の達成とともに、長期経営ビジョン『三和グローバルビジョン2020』の実現につなげていきたい」

――16年6月から始まった防火設備の点検制度について。

 高山三和シヤッター社長「今期は3年の経過期間の2年目を迎える。周知徹底に向けて今年が正念場の年と認識している。当社は防火ドア、防火シャッターともトップシェアであり、責任感を持って点検制度の普及、PRに努める方針だ。また点検検査員の確保についても計画的に増員している。待遇面などの拡充や教育、研修環境の整備などを図り、工事・施工力の強化とともに進めていきたい」

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