<雪女神>新酒本格デビュー 味清らか

本格デビューする雪女神の大吟醸酒

 山形県初の大吟醸用酒造好適米として開発された「雪女神」の新酒が今春、県内30酒蔵から本格デビューする。雑味につながるタンパク質が少ない特性を生かし、透明感があり、すっきりした味わいに仕上がったという。

 2016年産の雪女神を使って大吟醸酒を手掛けたのは出羽桜酒造(天童市)、和田酒造(河北町)など30酒蔵で、順次発売する。価格帯は720ミリリットルの場合、3000円前後が中心になる見込み。15年産米は11酒蔵が試験醸造していた。

 県内の大吟醸はこれまで、酒米の最高峰とされる県外産「山田錦」を使うことが多かった。各酒蔵はラベルやシールで雪女神を表示し、純山形県産をアピール。県酒造組合は、雪女神を商標登録してブランド化に取り組む。

 雪女神は山形県の酒米「出羽の里」と、宮城県の酒米「蔵の華」を掛け合わせた品種。県工業技術センターが10年度に研究開発に着手し、14年度に実証栽培を始めた。味を左右するでんぷん質の塊「心白」は小さな点状で、大吟醸用に深く削っても割れにくい。

 組合は昨年12月、地理的表示(GI)制度の清酒「山形」の指定を受けた。審査会を経て、GIマークを付けた雪女神の大吟醸も続々登場する見込み。仲野益美会長は「山形の酒米、水、職人で品質の高い日本酒を造ってブランド価値を高め、国内外の販路拡大につなげたい」と期待する。

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