物材研、都市鉱山から金メダル試作工程を公開

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物質・材料研究機構は19日、いわゆる都市鉱山から回収した金属を利用して金メダルを試作する工程をつくば市の研究棟で報道陣に公開した。都市鉱山は家電製品の廃基板類などから出る金、銀などの有用金属のこと。回収金属を原料に東京五輪のメダルを製作することを提唱した同機構の原田幸明エグゼクティブリサーチアドバイザーらが作業の様子を披露した。

金めっき後のメダル(中央)、左は金めっき前の状態で㊨はチタン製の型

 金メダルは銀製のメダルに金めっきを施して製作する。今回の試作では直径約6センチ、厚さ約7ミリ、重さ約200グラムの銀製メダルを使用。表面の脱脂処理などをした後、ビーカー内の金3グラムが溶け込んだめっき溶液に浸して電流を流すと徐々に表面の色が銀から金に変化した。

 金メダル1個の金めっき量は数ミリグラム。同機構の職員から提供を受けた携帯電話など電子機器330台の廃基板類から取り出した金を使用した。

 金メダルのもととなる銀製のメダルは、都市鉱山由来の銀粉末を原料にチタン合金製の型の中で焼結させる技術で製作した。チタン合金製の型は同機構が持つ研究用の3Dプリンターで市販の原料から製作した。

 一連の製作手法は少量の製作に向くため、自治体主催の各種スポーツ大会向けなどで利用が期待できるという。

 東京五輪ではメダルの原料に都市鉱山由来の金属が活用される見込みだが、大量のメダルが必要なため、同機構とは別の手法で製作される。

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