21日判決で市の責任どう判断 釜石・防災センター訴訟

 東日本大震災で多くの住民が避難し、推計162人が津波の犠牲となった釜石市の鵜住居(うのすまい)地区防災センターを巡り、避難した家族が死亡したのは市が正しい避難場所の周知を怠ったためなどとして、遺族2組がそれぞれ市に9千万円余の損害賠償を求めた訴訟は21日、盛岡地裁で判決が言い渡される。2014年9月の提訴から約2年半。津波到達の予見可能性や避難場所の周知などが争点となった訴訟は、今後の防災の在り方にも影響を与えそうだ。

 原告は同センターで死亡した女性=当時(71)=の長男と娘2人、市立幼稚園の臨時職員だった女性=当時(31)=の両親と夫の計6人。

 最終準備書面で、震災前に市が主催した避難訓練で同センターを使った点について「住民の多くが津波発生時の避難場所だと思い込んでおり、避難すべき場所でないと周知することを怠った」と主張した。

 一方、市側は訓練を実施したのは自主防災会とし、「同センターを1次避難場所にしたことはない。防災会の要請に応じ、やむを得ない措置として訓練使用を認めた」と反論。同センター開所前後を問わず、本来の1次避難場所の鵜住神社境内と常楽寺裏山の周知を図ったとした。

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