16年度の全鉄鋼輸出、2%減の4030万トン=4年連続減

17年度は4000万トン割れも

財務省が20日に発表した貿易統計(速報)によると、2016年度の全鉄鋼輸出は前年比1・9%減の4029万6千トンだった。新日鉄住金やJFEスチールなど高炉大手が設備改修や内需対応の優先で輸出向けの成約を抑制したため、4年連続で減少した。

 17年度は5年ぶりに4千万トンの大台を割る可能性もある。新日鉄住金・大分製鉄所の厚板ミル火災で、厚板輸出は減少傾向が続きそう。主力品種の熱延コイルは国際市況が3月以降、400ドル台後半にまで急落し、顧客側が買い付けを見合わせている。足元の為替は1ドル=109円程度と円高傾向にあり、生産余力が限られる中で輸出意欲が高まりにくい状況だ。

 地域別輸出では、主力のアジア向けが全体輸出量の77・3%を占め、前年度から1ポイント上昇した。輸出余力がなく、スポット商談の遠隔地向けを減らしたものとみられる。

 主な輸出先の内訳は次の通り。東南アジアのアセアン向けは12年度の1361万トンに次ぐ過去2番目の高水準を記録した。

 ▽ASEAN=1327万8千トン(前年比5・8%増)▽アジアNIEs=1013万3千トン(1・5%減)▽中国=552万8千トン(3・8%増)▽米国=200万3千トン(10・2%減)▽中東=129万6千トン(30・4%減)▽EU=36万3千トン(15・0%増)▽ロシア=1万7千トン(69・0%減)

輸入は1%増の784万トン

 16年度の全鉄鋼輸入は1・4%増の783万5千トンで、2年ぶりに増加した。地域別内訳は次の通り。

 ▽アジアNIEs=480万2千トン(5・5%増)▽中国=136万8千トン(15・4%減)▽ロシア=22万9千トン(35・2%増)▽アセアン=20万4千トン(33・1%増)▽EU=11万9300トン(0・3%減)

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