心ほっこり ウグイス谷の郵便受けでヤマガラ産卵

画像ヤマガラが巣を作った郵便受けは、そば店の入り口にある=豊岡市出石町奥山

 兵庫県豊岡市出石町奥山のそば店「手打ち蕎麦 剣」の郵便受けの中に、4月上旬から野鳥のヤマガラが巣を作っている。店を営む川見健治さん(65)が「ヘビなどに襲われては大変」と巣を取り除いたが、ヤマガラは同じ場所に3度も巣を作り直し、卵を産んだという。川見さんも根負けし、「どうか無事にヒナを巣立たせて」と今は見守っている。

 奥山地区は、同町の中心街から約7キロ離れた山奥にある、7世帯の小さな集落。川見さんは約5年前、地区のにぎわいづくりを目指し、築140年近い生家でそば店を始めた。

 ヤマガラは全長10~15センチほどの野鳥で、腹が褐色なのが特徴。郵便受けは川見さんの手作りで、横30センチ、幅13センチ、高さ25センチの木箱に扉を付けたもので、店の入り口付近に取り付けていた。

 初めて川見さんが巣を見つけたのは4月上旬。除いたが、翌朝見るとまた巣を作っていたという。再び取り去り、手作りの巣箱をそばに置いたが、それでも郵便受けを選んだという。現在は雌が中で卵を抱いている。

 川見さんによると、同地区は昔から「ウグイス谷」とも呼ばれ、小鳥が多い地域という。郵便受けを見つめ、「ヤマガラがこんなに人間に近い場所で巣をかけることは珍しいと聞くが、心がほっこりした。静かに見守ってやりたい」と話している。(阿部江利)

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