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菊池から玉名の菊池川流域、日本遺産認定

画像日本遺産の構成文化財の一つとなった江田船山古墳(中央下)と菊池川=24日、和水町(高見伸・岩下勉、小型無人機で撮影)

 文化庁は28日、有形、無形の文化財群が織り成すストーリー(物語)で地域の魅力を発信する「日本遺産」の第3弾に、「米作り、二千年にわたる大地の記憶~菊池川流域『今昔水稲物語』~」(山鹿市、玉名市、菊池市、和水町)など23道府県の17件を認定した。2015年から毎年選んでおり、計54件となった。東京五輪・パラリンピックが開かれる20年までに100件に増やす。

 県内からの認定は、第1弾に入った「相良700年が生んだ保守と進取の文化」(人吉球磨地域10市町村)に続き2例目。今回は全国から79件(熊本は1件)の申請があった。

 「米作り─」の物語は、弥生時代から脈々と続く稲作の歴史や痕跡、地域文化への広がりを紹介。平地には奈良時代などに水田を区画整備した条里制跡、山間部には江戸時代から棚田を潤す用水路、海辺には明治時代に築かれた干拓堤防が残るなど、「古代から現代までの日本の米作り文化の縮図」と訴えた。

 物語を構成する文化財は33件。米の豊かさで繁栄した「江田船山古墳」(和水町)、石積み堤防が長さ5・2キロに及ぶ「旧玉名干拓施設」(玉名市)、米で財を成した商人が出資した芝居小屋「八千代座」(山鹿市)、五穀豊穣[ほうじょう]を祈る舞「菊池の松囃子[ばやし]」(菊池市)などを列挙した。

 有識者でつくる審査委員会は「米作りの変遷の痕跡が集中し、コンパクトに体感できる地域は全国でも珍しい」と評価した。

 認定は、国内外に地域の特色を端的に伝え、観光振興につなげるのが狙い。今回、7道府県で初めて認定され、遺産がないのは宮崎、鹿児島、沖縄など7都県となった。最も認定が多いのは兵庫で、複数の県にまたがる物語も含めて計4件。

 認定1件につき、国から平均4千万円の補助があり、案内板の設置、多言語のホームページ作成などに活用できる。(潮崎知博、内田裕之)

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