iPSから精子卵子 世界初、宮大・本多研究員ら

 絶滅の恐れがあり国の天然記念物に指定されているアマミトゲネズミの人工多能性幹細胞(iPS細胞)==を作製し、精子や卵子に変化させることに成功したと、宮崎大の本多(ほんだ)新(あらた)研究員(45)らのグループが、米科学誌の電子版に12日(米国時間)発表した。アマミトゲネズミとマウスの細胞を併せ持つ動物(キメラ)を作製し、絶滅危惧種の精子と卵子を作ったのは世界初という。再生医療で注目されるiPS細胞だが、本多研究員は「種の完全絶滅のリスクを減らすことにも、iPS細胞が応用できる具体的な例になる」としている。

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