交付金を利用漁業に若い力 初期費用の負担援助 臼杵市

臼杵市の交付金制度を利用し、漁業を継いだ吉賀択さん(左端)。シラスを取り、加工している=2月、臼杵市

 臼杵市が昨年度始めた交付金制度を使って、漁業の担い手2人が誕生した。従事者の減少や高齢化が進む中、多額の費用がかかる初期投資などを援助する制度。市は制度を継続・拡充し、水産業の人材不足に対応する。

 制度は親から漁業を引き継いだ人や新規就業者のうち、45歳以下が対象。定着支援金として月10万円を最長2年間交付する他、市外からの転入者には家賃の一部を補助する。漁協の正組合員となり、青年部に所属した場合には奨励金30万円も給付する。

 吉賀択さん(28)=市内江無田=は昨年、漁業を営んでいた父から家業を受け継いだ。漁でシラスを取り、釜ゆでなどの加工をして商品まで仕上げる。これまで父の手伝いをしたり市内の居酒屋で働いていたが、市の制度が代替わりを決断するきっかけの一つになった。

 父が使っていた漁船は耐用年数が過ぎていた。吉賀さんが後を継ぎ、漁を続けるには漁船の新造費用がネックで、月々の定着支援金や奨励金を費用の一部に充てた。「後を継ぐタイミングで市の交付金が役立った」と吉賀さん。

 吉賀さんの他に亘鍋智樹さん(35)=市内下ノ江=も漁業に就いており、県漁協臼杵支店総務課の小篠友洋さん(38)は「就業には初期費用が負担となるが、市の交付制度は使い勝手がよく、助かっている」と話す。

 市によると、2016年の同支店の正組合員は176人で11年から39人減少。年代別では60代が46人と最多で、20代が4人で最も少ない。市は本年度も制度を使った新たな漁業就業者を見込んでおり、約690万円の事業費を確保している。

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