<原発事故>汚染牧草を土壌還元 登米で実証実験

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実証実験を行う土地で、汚染牧草をまく作業員

 東京電力福島第1原発事故に伴う放射性物質で汚染された国の基準(1キログラム当たり8000ベクレル)以下の廃棄物処理問題で、宮城県登米市は18日、土壌還元が可能な400ベクレル以下の牧草と堆肥を土壌に還元する実証実験を市内の市有地で開始した。安全性が確認できれば、市内の農家が保管する400ベクレル以下の廃棄物のすき込み処理を進める。

 計約4000平方メートルの処理区画の土に汚染牧草・堆肥計12トンをすき込んだ。放射性物質を吸着させるゼオライトなどをまいた実験区画もある。

 牧草・堆肥を入れない対照区画も設置。19日は両区画に牧草の種をまく。7、8、10月の計3回、両区画に生えた牧草の放射性セシウム濃度と空間放射線量を測定し、比較する。測定値は市のホームページで公表する。

 市内には現在、汚染牧草・堆肥が計3552トンあり最大は4100ベクレル以下。400ベクレル以下は2336トンで全体の66%を占める。

 市は3月に400ベクレル以下のほだ木を林地還元する実証実験も始めており、11月にこれらの実験結果を検証する。問題がなければ400ベクレル以下の廃棄物の農地や林地への還元を農家に求めていく。

 県は8000ベクレル以下の廃棄物を県内の焼却施設で一斉焼却する方針。熊谷盛広市長は「焼却しない」と明言しており、400ベクレル超で8000ベクレル以下の廃棄物も焼却以外の方法での処理を検討する。

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