《ブラジル》県連故郷巡り=「承前啓後」 ポルト・ヴェーリョとパウマス=(29)=1500Haで従業員5人

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中村ネルソンさんとエジソンさん

 3月21日(火)朝8時半、一行はホテルを出発し、パウマス市から150キロにあるアパレシーダ・デ・リオ・ネグロ市にある中村エジソンさん(41、三世、リンス生まれ)の大豆農場に向かった。ネルソン会長の従兄弟だ。
 パウマスは谷底のように低くなっており標高は100メートル程度だが、セーラを登るといきなり400メートルになる。上は見るからにセラードの灌木地帯だ。ガイドによれば、セラードは周辺6州にまたがっているが、60%はトカンチンス州に集中しているという。
 ネルソンさんに聞くと、生産した大豆は、世界的穀物商社カルギルやブンゲに買い取られ、ポルト・フランコまでトラックで運ぶと、あとはやはり北南鉄道でマラニョン州サンルイスのイタキ港まで運ばれる。
 ネルソンさんの土地は300キロ先なので、一行が日帰りで見に行くのは遠すぎる。でも「昔僕らが1アルケロンを500レアルで買った土地が、今では4万5千とか5万レアルもする。それでも誰も手放さない」と説明する。
 エジソンさんは農場でトラックの荷台にのり、一行に説明した。「リンスではトマト、ピメントンとか牛だった。大豆はここに来てから始めた。14年前に120ヘクタールから始めて、今は1500やっている。最近は1ヘクタール当たり60~65俵が普通で、2年前は天候が良く70俵までいった。今年は60俵ぐらい。僕らはリンスでは労働裁判で苦しんだから、極力、人を使わず、機械化を図っている。だから1500ヘクタールだが、人は5人だけ」というと、一行からどよめきが起きた。

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巨大な機械で収穫していく

 ネルソンさんも「あの収穫機は1台100万レアルぐらいする。高いと思うだろうけど、GPSがついていてスタートボタンを押せば、衛星と位置情報のやり取りをして畑を認識し、自動運転で収穫してくれる。だいたい6年ごとに買い替える」という。
 運転手はある程度の修理ができるようにメーカーの研修を受けさせ、部品交換が必要な場合は、パウマスの町まで自分で車を運転して取りに行く。「一日に2往復することもある」とか。
 目の前では、巨大な収穫機が広大な畑をバリカンのようにきれいに刈っていく。収穫機とそれを運ぶトラック。確かにそれしかいない。大型農業の考え方は、だいぶ先を見ている。(つづく、深沢正雪記者)

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