16年度クマ出没、前年度比で倍増 ブナの実の不作が要因か

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 2016年度の県内のツキノワグマ出没・目撃件数が前年度から倍増し、947件に上ったことが18日、県のまとめで明らかになった。15年度に餌になるブナの実が豊作で子グマが増えたが、16年度は不作で餌を求めて人里に下りるケースが多かったとみられる。17年度に入った4月以降もクマの目撃が相次ぎ、襲われてけがをした例も出ていることから、県などは注意を呼び掛けている。

 出没件数は、新潟市中央区で開かれた野生鳥獣の保護や管理対策を考える検討会で報告された。

 16年度の出没・目撃は15年度(445件)の2倍を超え、クマに引っかかれたり、体当たりされたりして、胎内市や長岡市などで4人が負傷した。

 17年度も17日現在で46件の出没・目撃があり、今月14日には阿賀町で山菜採りの70代男性1人が襲われてけがをした。

 検討会で委員を務める箕口秀夫・新潟大教授は「2年続けてのブナの不作は過去10年はないが、山の状況を見ると、ことしも引き続き不作。クマが多く出る可能性はある」と指摘。県内では近年、秋よりも春に出没が多く、15年度の豊作で増えたクマが繁殖期を迎えて初夏ごろに行動範囲を広げるとして、注意を促した。

 検討会ではこのほか、農産物被害の多いサルやイノシシについて、専門家が「わなによる捕獲の研修会を開催してはどうか」などと提案した。県は、県内で漁業被害が出ているカワウについても17年度中に被害金額をまとめ、管理計画を策定する方針を示した。

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