ホテルで婚礼、魅力度アップへ 京都・滋賀、多様化に対応

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祭壇や内装をリニューアルした京都ブライトンホテルのチャペル。木工細工と西陣織を組み合わせた華やかな装飾が目を引く(京都市上京区)

 京都、滋賀のホテルが、婚礼部門をてこ入れしている。チャペルや宴会場を豪華な仕様に改装したり、小規模な挙式の受け入れを強化したりといった取り組みがある。婚姻件数の減少で市場が縮小する中、新たな魅力を打ち出して生き残りを図ろうとしている。

 京都ブライトンホテル(京都市上京区)は5月、ホテル敷地内の独立型チャペルをリニューアルした。祭壇後方の壁に、くぎを使わない伝統木工技術「組子」でバラやマーガレットなどの花々をかたどった装飾を配置。組子の後ろ側には同じ図柄の西陣織が掛けられており、背面から照明を当てると模様が立体的に浮かび上がる。

 同ホテルマーケティング部は「西洋式でありながら、京都にふさわしいしつらえにした」と狙いを説明する。

 京都ホテルオークラ(中京区)は、今夏にメインの宴会場を改装する。天然大理石を用いた高級感のある内装に仕上げ、最新の映像音響機器も導入。国際会議の受け入れ強化とともに大型挙式の取り込みを目指す。

 少人数挙式をターゲットにした改装も盛んだ。リーガロイヤルホテル京都(下京区)は昨秋、参加者40~70人の中宴会場と20~40人の小宴会場をリニューアル。中会場は木を基調にした内装でレトロな質感を醸し出し、小会場は青い布地を壁に張って上品な雰囲気に仕立てた。

 びわ湖大津プリンスホテル(大津市)も5月、宴会場の一室を参加者10人からの挙式に対応した仕様に整えた。ソファやサイドテーブル、シェルフなどの調度品を利用者の好みに合わせて配置し、アットホームなムードを演出する。「一つの邸宅を貸し切ったような雰囲気を味わえる」(広報担当)

 誘客に工夫を凝らすのはホテルグランヴィア京都(下京区)。ホテルでの挙式を考えているカップルを呼び込むため、7月に京都駅ビルの南北自由通路から入りやすい場所にウェディングカウンターを新設する。チャペルや美容室などの関連施設を案内しやすいよう、2月にはブライダルサロンを移設して動線を改善した。

 国内の婚姻件数は減少傾向にあり、経済産業省の特定サービス産業動態統計調査によると、ホテルを含む結婚式場業の16年度の売上高は前年度比5・6%減の2284億円にとどまった。ハウスウェディングなど他の業態との競争も激しさを増しているが、ホテル側も「多様化するニーズをつかみ、婚礼件数の落ち込みに歯止めをかける」(ホテルグランヴィア京都)と攻めの姿勢を崩していない。

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