ホタルの学校(5月19日)

 校長、先生、スタッフ合わせて10人弱の平均年齢は70歳に近く、定年はない。生徒は小中学生とその家族。授業は5月から11月までの10日弱。こんなユニークな学びやが喜多方市にある。「ホタルの学校」。昆虫との触れ合いを通して命の大切さを学び、古里をもっともっと好きになってもらおうと14年前に開校した。

 ホタルが飛び交っていた古き良き時代を懐かしむ市民有志が復活を願い、河川清掃などを始めた活動の一環だった。閉校した旧入田付小の校舎を拠点に毎月1回程度集まった。人生経験豊かな先生が、孫やひ孫のような子どもたちをいとおしみながら、手を取り昆虫と触れ合った。

 少子化の波と、昆虫離れはホタルの学校に及んだ。開校当時は平均十数人いた生徒が徐々に減り、最近は一桁台が続いた。危機感が募り懸命に参加を呼び掛けたが今年の申し込みはわずか2人。やむなく「休校」を決めた。

 今年の授業はない。だが再開に向けて6月のホタル、8月のアサギマダラの観察会は続ける。子どもたちが目を輝かせる光景が忘れられない。「ホタルの光」が子どもにとって、優しい心と郷土愛を育む「希望の光」になると信じている。

あなたにおすすめ