デスク日誌(5/19):熟練の技

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 熟練の技を見た。

 新聞の見出しやレイアウトを整え紙面を作り終える「降版」まで、1時間を切る。その段階で載せるニュースの骨格が変わった。1ページを作る「面担」に指示を出す「受けデスク」が、矢継ぎ早に言葉を重ねる。

 「原稿をこの位置に置いて。恐らくこのぐらいの幅で見出しのスペースを取れる。すると(一つの記事に一つの見出しの)1本見出し。こんな見出しを付けられるはず」

 恐れ入った。

 出来のいい新人が来たとき、ベテラン受けデスクに聞いてみた。「出来がいいって、どういうこと?」

 「空間認識能力みたいなものでしょうか」

 紙面に入る文字数は限られている。そこに文字や写真をどう盛り付けるか。達人の感性は原稿の文字量と見出しスペースを勘案して、紙面の完成イメージを瞬時に頭に描けるということか。

 受けデスクを担当することもあるが、足元にも及ばない。向こうは整理歴十数年、こちらは1年ちょっと。当方ができるのは達人の域があるのを分かった上で、部下に「高みを目指せ」とハッパを掛けることか。 (整理部次長 八代洋伸)

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