<東北電>夏油温泉観光に一役 春の点検

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数メートルの積雪を分け入って電柱を点検する作業員
順調に送電作業を終え、予定通りに営業を開始した夏油温泉

 北上市の山間地にある秘湯「夏油(げとう)温泉」が観光シーズン本番を迎えた。一帯は県道の道幅が極めて狭く、山中に電柱を立てて送電せざるを得ない「東北でもまれな地域」(東北電力花北営業所)。雪の残る4月に東北電力が山に分け入って施設を点検し、今季も営業開始に間に合わせた。

 夏油温泉は、夏場の半年しか楽しめない秘湯中の秘湯として知られる。雪に閉ざされる冬季は、温泉から約6キロ下ったスキー場付近で県道が通行止めになる。

 電気が通ったのも1970年代で、スキー場付近から温泉手前までの区間は今でも山の斜面を伝って電気を送っている。冬季に止めていた電気を通し、電柱と電線を点検するのが毎年、春の恒例だ。

 今年は作業員13人が4月19日に現地入り。雪崩を警戒しながら、昨年立てた新しい電柱に電線を付け替える作業をした。花北営業所の阿部公哉所長は「夏油温泉は北上の重要な観光資源。今後も要望に応えたい」と語る。

 旅館「元湯夏油」は3日に営業を始め、12日には夏油温泉開きの神事も執り行った。五日市昌樹支配人は「電気が届かず、営業開始後も作業する年もあるが、今年は準備が間に合った。多くの予約が入った連休中も客の対応に専念できた」と話した。

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