【非鉄流通のいま】〈大手黄銅屑一次問屋・三和故銅〉顧客開拓に注力

「壺あげ」で大量・高値購入強み

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 三和故銅(本社・大阪市東成区、社長・川岸正治氏)は1946年創業の非鉄金属原料問屋。関西地区での黄銅屑一次問屋の大手。黄銅棒材料を発生元の工場から直接買い上げる「壺(つぼ)あげ」(回収)が事業の主力で、従業員は9人。

大阪市の本社社屋

 川岸正裕会長は大阪非鉄金属商工協同組合理事長を6期12年務めるなど業界の重鎮だ。2015年に正裕会長の長男、正治氏が3代目社長に就任した。正治社長は大卒後13年間、TVのバラエティー番組制作に携わるというユニークな経歴。

 「扱い品の大半は黄銅棒屑の壺あげで、大量かつ高値で購入できることが強みだ。数量の見込みが立つため、ロング契約(3カ月)も組みやすい。この仕事は取引先や顧客との信頼関係が最も大事であり、安定供給と品質にはこだわりがある。顧客の新規開拓に努めている」(川岸社長)。

 月間扱い量は黄銅棒屑を中心に200~250トン。売り上げの内訳は黄銅屑(黄銅削粉、棒コロ、板屑、線屑)が7割、銅が2割、合金・青銅などその他が1割。関西地区で黄銅棒屑を中心に商う原料問屋は少なくなってきている。黄銅屑の発生は減少傾向が続いており、需給バランスの大きな変動も経営リスクという。

 「製品問屋や工場、伸銅メーカーでも入り用買いが増え、そのしわ寄せは原料問屋にくることが多い。工場と製品問屋間でスクラップのバーター取引が増えていることにより仕入れ量が減少、競争による購入単価の高止まりも大きな懸念」(同)

 主要設備は天井クレーン1台、トラックスケール1台、プレス機1台、切断機1台、トラック5台、フォークリフト1台など。主要取引先はサンエツ金属、キッツメタルワークス、日本伸銅、大木伸銅工業など。「多くの黄銅棒メーカーさんと付き合いがある。相場リスク低減のため、契約日の分散、平均価格での取引など、購入・販売方法も工夫している」(同)。

 商圏は大阪市と東大阪市をメーンに関西一円。ここ数年は顧客の開拓に注力、四国、北陸に出向くこともある。「9年後は創業80年の節目。原料問屋として引き続き、業容拡充に努めたい」(同)。(白木 毅俊)

会社概要

 ▽資本金=1800万円

 ▽本社=大阪市東成区神路4―11―22

 ▽社長=川岸正治氏

 ▽TEL=06―6971―5177

 ▽主な扱い商品=非鉄金属原料卸売業(銅・黄銅・銅合金・ステンレス・アルミ他)

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