入浴介助安全に 重症身障者用介護施設開所

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開所したばかりの施設の浴室を見学者に案内する乾理事長(右)

 仙台市泉区のNPO法人「あいの実」が、重症の心身障害者を対象に、入浴設備のある生活介護施設を泉区北中山に開所した。重症身障者が入浴介助を受けられる通所施設は宮城県内では珍しい。乾祐子理事長(64)は「自宅で介護している家族の負担を減らし、利用者に快適に過ごしてもらえる施設にしたい」と語る。

 施設の延べ床面積は約100平方メートル。同法人が運営する児童発達支援・放課後デイサービス施設「あいの実ラズベリー」が入る北中山事務所の事務室を改修し、4月に整備した。

 浴室には、体重100キロまでの人が電動担架に乗ったまま入れる浴槽を備えた。人工呼吸器やたん吸引など医療的ケアが必要な重症身障者にとって、入浴には命の危険も伴うため、気管切開部がぬれないよう職員2人で細心の注意を払って介助に当たる。

 入浴介助は訪問介護サービスの一環で行われることが多いが、家庭の浴室は手狭で労力がかかる。施設での入浴介助も、浴室整備に多額の費用がかかり職員の負担も大きいことから、導入は進んでいない。

 施設の定員は5人で現在2人の利用者がいる。今後、定員を増やすことも目指す。

 生活介護施設は18歳以上が対象。「あいの実ラズベリー」を利用する障害児の保護者から「学校卒業後も通える場所をつくってほしい」との要望が多く寄せられたのを受け、設置を決めた。

 10日にあった内覧会には障害者の家族や福祉関係者が見学に訪れた。泉区の社会福祉法人「太陽の丘福祉会」の高橋信也事務局長(41)は「生活介護事業の新規展開を検討しており、利用者に喜ばれる施設の在り方を考える上で勉強になった」と話した。

 内覧会は21日にも開く。午前10時から午後3時までで福祉事業者の見学も歓迎する。連絡先は「あいの実」022(346)1730。

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