世代超え地域つなげる 田辺市芳養の人材バンク

 和歌山県田辺市芳養地域の住民らでつくる「芳養地域人材バンク」が発足11年目を迎えた。人材登録は39人。小中学校や公民館で講師として、学びの場を提供している。高齢者の多い登録者には生きがいづくり、地域には世代を超えたつながりを生む機会となるなど、さまざまな波及効果が表れている。

 「お点前ちょうだいいたします」。小学3年生の男子児童が頭を下げた。芳養小学校の教室に設けられた「茶席」には、1~3年生の32人が正座して並ぶ。人材バンクから派遣された講師陣と和菓子とお茶、会話を楽しみながら茶道を体験した。

 茶道教室に通って3年目という3年生の木村みゆほさん(8)は「お茶がおいしいから参加している。お辞儀の仕方とか教わることが多い」と目を輝かせる。

 講師の島田キヌ子さん(85)は「低学年にはまず楽しんでもらうことから。作法は6年生に少し伝えられるくらいだけれど、ここでの経験が役立てばうれしい」と見守る。

 人材バンクの派遣が最も多いのが、芳養小学校や芳養公民館で運営する「芳養ふれあい教室」。この日の茶道のほか、囲碁や読み聞かせ、中国語など9教室ある。昨年度は延べ480人の児童が参加した。

画像【芳養地域人材バンクの講師に茶道を教わる芳養小学校の児童(和歌山県田辺市芳養松原2丁目で)】

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