マダコで地域活性化 横須賀・長井の漁師が高校生らと商品開発

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 横須賀市の長井漁港を拠点に、地場産のマダコを活用して地域を盛り上げようと奮闘する漁師がいる。同市長井の宮川聡さん(38)。漁で捕れる小ぶりで低価格な「クモダコ」を瓶詰めにしたアヒージョや缶詰「たこ飯のもと」といった加工品に仕立て、自営の直売所などで販売する計画だ。宮川さんは「地元の名産品に育てたい」と意気込んでいる。

 相模湾の東部に位置する長井漁港は変化に富んだ海岸線をもつ横須賀最大の漁港。宮川さんの「房竹丸」は3船の漁船を使い分け、サザエや伊勢エビ、ホラ貝などを漁獲する。

 一方、クモダコは500グラム以下の小さなマダコで、価格は大ダコ(1・2キロ以上)の5〜6分の1ほど。漁場は餌となる伊勢エビやアワビが豊富なためうま味はあるが、「唐揚げにすると爪くらいのサイズ」(宮川さん)となり、商品価値は低いという。

 「(独立直後の)4〜5年前から何とかしたいと思っていた」と宮川さん。鎌倉市で料理教室を主宰する女性の監修のもと、自宅脇の加工場で試作を重ね、地元の県立海洋科学高校の生徒らも加わったりしながら、たこ飯のもとやアヒージョのほか、タコとレーズンのマリネなど4商品を開発した。

 今春、国から補助を受けられる6次産業化の総合化事業計画にも認定。市内では6件目の認定で、6月以降に600円前後で、直売所や「すかなごっそ・さかな館」(同市長井)などで販売する予定だ。

 宮川さんは三浦市の城ケ島出身。地元の高校を卒業後、営業職などに就いたが、漁師だった親類に憧れて30歳で転身した。漁業権が簡単に取れず修行時代が4年ほどあり、夫婦揃って飲食店でアルバイトをした時代もあったという。

 「(近くの)佐島漁港に負けたくない」と宮川さん。「売れるように頑張り、長井の名をとどろかせたい」と意気込んでいる。

 問い合わせは、宮川さん電話046(857)1832。

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