地域で見守る保育のススメ 横浜市大准教授ら本出版

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 保育施設の園外活動や施設開放などの機会を活用し、乳幼児期の子どもが地域に見守られながら育つまちづくりを提案しようと、県内の大学などの研究者らが共著「まち保育のススメ」(萌文社)を出版した。

 子育て支援のほか建築、都市計画、環境、防災、臨床心理学などの研究者ら10人が、横浜市内などでの調査や実践事例を踏まえた専門的知見から執筆。近隣住民から騒音苦情が寄せられたり、公園を園庭代わりにする保育所が増えたりするなど、新たな課題に直面している現状を見つめ、散歩などの園外活動や施設開放を通じて、身近な地域社会と一緒に子どもを育てる土壌づくりを提唱している。

 例えば、園児が散歩中に身近な自然や地域社会に触れたり、保育施設が園庭開放などで住民を招いたりして交流を増やし、地域と保育施設が顔の見える関係になれば、騒音苦情などの解決にもつながると指摘。核家族が増える中、保育施設に子どもを迎えに来た際の保護者同士の会話が育児不安軽減につながるとして、交流が生まれやすい施設のデザインも提案した。

 「まち保育」の実践例として、市内の保育所で行ったワークショップの手法も紹介している。

 編著者で横浜市大准教授の三輪律江さんは「保育施設はまちづくりの核になり得る。待機児童対策だけではなく、子どもが地域で自発的に育つ環境づくりを意識してほしい」と話す。

 A4判変型119ページ。定価2160円。問い合わせは同社電話03(3221)9008。

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