高梁で救急救命士ら手話講習

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 高梁市は今年4月に「市手話言語条例」が施行されたのを受け、救急救命士、警察官らを対象にした手話講習を始めた。条例制定後、最初の具体的な取り組みで、救急搬送や事件・事故といった緊急時にろう者と意思疎通がスムーズに図れるよう基本を習得する。

 講習は、岡山県聴覚障害者福祉協会(岡山市北区)の手話通訳士やろう者を講師に9月まで計8回(1回2時間)実施。高梁市消防署の救急救命士や消防士、高梁署員ら計39人が、数字や時間の表現、症状の伝え方など現場で想定される手話を中心に学ぶ。ろう者を傷病者に見立てた模擬訓練も行う。

 初回講義は10日、市消防本部(横町)であり、同協会の手話通訳士井上宏美さんとろう者の佐藤美恵子理事が講師を務めた。2人はろう者との接し方、手話による自己紹介や数字の数え方などを指導しながら「ろう者は口の動きでも話している内容を読み取る。マスクを外して声に出しながら手話を使ってほしい」と説明した。

 救急救命士の男性(45)は「しっかりとマスターして、いざという時に生かせれば」、佐藤理事は「高梁の動きが周辺自治体にも広がってろう者も暮らしやすい地域になってほしい」と話していた。

 条例は市が県内自治体として初めて制定した。手話を言語と認め、ろう者と共生できる社会の実現に向けた自治体や市民らの役割などを示している。市福祉課は「小中学校での講習も検討しており、手話の普及につなげたい」としている。

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