函館市電線路周辺デコボコ 北国特有、アスファルト凍害が原因 本格補修は下旬から

画像アスファルトがはがれ、デコボコになっている市電の線路

 函館中心部を走る函館市電の線路周囲にできたアスファルトのデコボコが、通行人を悩ませている。デコボコは北国特有の現象で、冬場のアスファルトの凍害が原因。5月下旬から順次補修作業が始まるが、観光シーズンを迎えた街の景観にも影響を与えている。市は、凍害を根本的に防ごうとアスファルト部分のゴムパッキンへの改修も進めているが、予算不足などから交換済みは4割止まりだ。

 「特に足元が見えない夜は、転びそうになったことが何回もある」。JR函館駅前にある市電線路と交差する横断歩道をゆっくり渡った市内青柳町の主婦(73)が、心配そうに話した。「観光客が目にする『まちの顔』でもあるのに。車いすの人も渡るのが大変なのではないでしょうか」

 市交通部によると、本格的な補修作業が始まるのは、例年5月下旬から。同部の広瀬弘司施設課長(52)は、「公共工事なので、舗装会社に発注できるのは年度が明けてから。どうしても5月以降の作業になってしまう」と話す。それまでの時期は、普段は線路点検を専門に行っている作業員が簡易補修している。

 市には「危うく足を取られそうになった」という声が年数件寄せられ、線路を横断しようとした車のタイヤが挟まってパンクする事故も数年に1回起きている。

 はがれたアスファルト片は、電車の運行にも影響を与えている。15年12月には、千歳町電停付近で線路上に放置されたアスファルト片に車両が乗り上げ、脱線する事故が発生。けが人はなかった。

 この時期にはがれるのは、鉄製のレールを埋め固めているアスファルト部分。レールとの間に染みこんだ雨が冬に凍結することで膨張し、アスファルトに亀裂を生じさせる。この繰り返しでアスファルト片がはがれ、毎年雪が溶ける春先から「デコボコ道」が目立ち始める。回収するアスファルト片は毎年150トン、補修費用は年間2千万円にも上る。

 札幌市電でも同様にアスファルト片がはがれる現象は起きており、「春先から穴埋め作業に追われる」(札幌市交通局)という。

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