災害時のエコノミークラス症候群 検診画像を専門医へ

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 災害関連疾患のエコノミークラス症候群の診断で、携帯型のエコー(超音波)検査器を使った画像伝送システムを、県内外の医師グループ「キーププロジェクト」が開発中だ。検診画像を、被害のない地域の専門医へ伝送し、いち早い診断と治療につなげる狙い。

 同症候群は、ふくらはぎなどにできた血栓(血の塊)が血管を移動し、肺静脈に詰まって胸痛や心停止などを引き起こす。血栓は水分不足や足の運動不足が原因で、熊本地震でも車中泊の避難者の死亡例がある。

 同プロジェクト代表の掃本[ほきもと]誠治・九州看護福祉大教授によると、システムは同プロジェクトと国立循環器病研究センター(大阪府)、NTTドコモ、富士フイルムメディカルと共同研究。携帯電話などを使い、エコー画像をリアルタイムで伝送する既存の医療機器を使う。

 災害発生時に、避難所などで実施したふくらはぎのエコー検査画像を、国内拠点施設のサーバーに伝送。専門医が検査画像を見て、血栓の有無や、肺へ移動する危険があるかどうかを判断する。

 同プロジェクトは熊本地震後に結成し、エコノミー症候群の予防啓発活動や無料検診に取り組んでいる。早ければ本年度内にも、同システムを使った検診を実施する計画という。掃本代表は「災害時でも瞬時に検査できる仕組みをつくりたい」と話している。(林田賢一郎)

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