共謀罪、組織犯罪処罰法改正案に室蘭の各政党対立鮮明

 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案は、19日の衆院法務委員会で野党が激しく反発する中、与党の賛成多数で可決された。室蘭の各政党幹部はそれぞれに「対テロの法整備は必要」「憲法違反だ」と主張している。

 道第9区選出の堀井学衆院議員(自民党)は「時間はかかってしまったが、東京オリンピック開催を控え、テロ行為から国民の安全安心を守る極めて重要な法案」と必要性を強調。「一般人が対象にならないことは説明を尽くした。良識ある国民は理解している」と反対派をけん制する。

 自民党室蘭支部の千葉英也支部長は「世界各地でテロ行為が頻発し、国内にもさまざまな人種や宗教が存在する。かつての日本の常識が国際社会で通用しなくなってきている以上、法整備は必要」と指摘。野党の姿勢に対し「手法論や枝葉の議論ばかりで、法案の背景を無視している」と批判した。

 公明党室蘭総支部の砂田尚子総支部長は「国際組織犯罪防止条約の締結に向け、日本も前進した」と評価。共謀罪については「対象は組織的な犯罪集団に限定されている。参議院でもしっかりと議論し、与党として説明責任を果たしていかなければならない」と国民に理解を求めていく必要性を強調した。

 「一般人が適応対象にならないという政府の説明はきわめて不誠実。事実上の強行採決で憤りを感じる」と批判するのは、民進党北海道第9区総支部の山岡達丸代表。日常会話も捜査対象になるとの懸念を示し「地域から問題点を指摘し、廃案を求めていきたい」と力を込めた。

 共産党室蘭地区委員会の毛利敏委員長は「憲法違反の改正案には断固反対」と採決に踏み切った政府与党を批判。治安維持法との共通点を指摘し、「メールやLINEなどが自由に監視される可能性もある。また、政府に異を唱える人をいつでも取り締まることができるようになる危険性をはらんでいる」と述べた。

 社民党室蘭支部の高橋幸夫支部長は強行採決を受け「同法案の承認で市民活動の萎縮を危惧する。廃案を訴え続けてきた立場としては言語道断」と語気を強める。「平和憲法が崩れていく。憲法改悪を阻止し、廃案に向けさまざまな取り組みをしていきたい」と気を引き締める。 (本社報道部)

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