残業減や休暇増、人材定着へ働き方改革 京都・滋賀の企業

画像金曜日のノー残業デーで、午後5時ごろに定時に仕事を終えて会社を出る社員たち(京都市中京区・島津製作所)

 社員の残業を減らしたり、休暇の取得率を高めたりする取り組みが、京都府や滋賀県の企業で活発になっている。余暇を充実させることで、働く意欲や能力の向上、人材の定着につなげるのが狙いだ。長時間労働の一因とされる無駄な業務の削減も進められている。

 島津製作所は1月から、定時退社を促す「ノー残業デー」を、従来の毎週水曜日に加え、月、金曜日にも設定し、週3日にした。月曜は英会話などの能力向上、水曜はスポーツなどの健康増進、金曜は同僚らとの交流というように、曜日ごとの目的も定めている。

 現在、管理職を除く9割が定時で退社しているといい、人事部は「社外でリフレッシュし、会社に貢献してもらいたい」と効果を期待する。

 オムロンは昨年4月、午後8時退社の厳格化などの「働き方改革プロジェクト」を開始した。サービス残業を防ぐため、社員カードで終業から退社までにかかった時間をチェックし、30分以上空いている場合は人事部が改善を促す。

 昨年4~9月の国内事業所の月平均残業時間は16・9時間で、前年同期に比べて4・5時間減った。担当者は「余暇を家族との時間や自己啓発に充てることで、人間性を豊かにし、創造的な仕事をしてもらえる」と意義を強調する。

 休暇の取得を推進するのは平和堂。各スーパーの定休日を1店舗当たり年間1、2日追加しており、本年度は全店舗合わせて約100日増やす考えだ。

 背景には人手不足がある。同社は食料品売り場を強化しているが、パートやアルバイトが十分に集まらないため、正社員の残業が増えているという。広報担当者は「休暇取得を推進するほか、レクリエーションなどを企画して従業員の交流も深めたい」と話す。

 業務の見直しも盛んだ。日本新薬は4月、無駄な仕事を課単位で年間一つ取りやめる活動を始めた。その代わり挑戦的な業務を一つ始め、生産性を向上させる。創立100周年の2019年まで続ける計画で、広報部は「各課では一つでも、会社全体で見れば大きな力になる」とみる。

 日本電気硝子も今年から「業務の棚卸し」として、各部署で仕事の取捨選択を進めている。総務部は「長時間労働の是正や有休取得率のアップにつなげたい」としている。

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