青森の強盗は「被害者」のウソ

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 青森市雲谷山吹の建築会社敷地内で17日、車上荒らしをしていた男が男性社員(55)を殴り、他の男2人と逃走したとされる事件で、青森署は19日、事件が被害者とみられていた男性社員のうそだったと発表した。同署は軽犯罪法違反(虚偽申告)の疑いも視野に、社員から動機や詳しい経緯を聴いている。

 これまでの発表によると、社員は17日午後4時15分ごろ、会社の駐車場で、停車中の乗用車内を物色する男を発見。この男から、同社社長の財布をもみ合いの末に奪い返したが「刃物で上衣を切りつけられ、顔面を殴られた」などと話していたという。また、車上荒らしの男は別の男2人と逃げたとしていた。

 社員の通報を受け、同署と県警は強盗致傷容疑で捜査を開始。しかし、その後の捜査で、現場の状況と社員の証言に食い違いがあったほか、社員以外に目撃者がおらず、犯人につながる遺留物、手掛かりもなかった。同署が社員に矛盾点を問い詰めたところ、19日午後、虚偽だったことを認めたという。

 社員は実際に頭や顔にけがをしており、衣服も切られていた。同署はこれらの経緯も調べる。

 県警は社員からの通報の後、多数の捜査員を投入し、現場付近の山林の捜索や夜通しで検問を実施。青森市教委も市内の全小中学校に対し、複数人での下校や教職員による周辺の見回りを呼び掛けるなどの対応を取った。

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