なぜ、このタイミングだったのか―ロッテ井口、優しさが滲み出た引退会見

球界最年長野手の優しさが滲み出た引退会見だった。ロッテ井口資仁内野手(42)が20日、ZOZOマリンで引退を表明。決意したのは昨年で、契約更改でもその意思を伝えていた。

画像今季限りで現役引退することを表明したロッテ・井口資仁【写真:細野能功】

今季限りでの引退を表明、「1日でも1試合でも多く見に来てもらいたい」

 球界最年長野手の優しさが滲み出た引退会見だった。ロッテ井口資仁内野手(42)が20日、ZOZOマリンで引退を表明。決意したのは昨年で、契約更改でもその意思を伝えていた。

 なぜ、このタイミングだったのか。井口は「ファンに、1日でも1試合でも多く見に来てもらいたいと、開幕前の発表も考えたが、その時は(オープン戦首位で)チームの状態もよく、いい流れを切ってしまうのではないか」と考えたという。また、シーズン終了近くの9月に発表しなかったのは、間際で見に来れないファンを思ってのことだった。

 この2、3年、ずっと引き際について考え、昨シーズン終了後に“今年1年限り”と決めたと言う。97年のドラフト1位で青山学院大からダイエー(現ソフトバンク)にドラフト1位で入団。2005年に米大リーグ、ホワイトソックスに移籍し、08年までフィリーズ、パドレス、フィリーズと在籍。09年にロッテに移籍した。

球団は指導者での残留へ含みも…「チームの力になってほしい」

 13年には日米通算2000安打も達成。今季はここまで35試合で打率.257、1本塁打、8打点で得点圏打率は.182だが、伊東監督は「勝負所は井口」と語り、フロントも「どこまでいくのだろう。いっても不思議ではない。来年も本人がその気なら、戦力と考えていた」(林球団本部長)と高く評価。今後に関しては「シーズン後」と断りながら「出来ることなら、チームの力になってほしい」と指導者への含みを残している。

 昨年は「つなぎの4番」サブローの引退試合を行ったロッテ。「引退ですから。何らかのセレモニーはさせてもらう」(同本部長)と昨年に続く引退試合がシーズン終盤に行われるとみられる。

 残り70試合あまり。42歳まで現役でいられた理由について「周りの人より野球が好きだった」と言う井口が、ずっと追い求めているのが右方向への強い打球。「そういう打球を一本でも多く残していきたい。今まで以上の良い思い出を残したい」と完全燃焼を誓っていた。

細野能功●文 text by Yoshinori Hosono

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