つぼからニュルッと 明石沖でタコ漁シーズン到来

タコつぼを引き上げる漁師=明石沖

 兵庫県明石沖の播磨灘では、海中につぼを沈めてタコを捕る「タコつぼ漁」のシーズンを迎えている。岩の間に身を隠す習性を生かした伝統的な漁法で、タコに傷を付けずに水揚げできる。

 明石ダコは、明石海峡の激しい潮流にもまれて身が引き締まり、カニやエビなどの豊かなエサを食べて育つため、プリッとした歯ごたえとうまみが豊富という。6~8月ごろが旬で、麦わら帽子をかぶる時期と重なるため、「麦わらダコ」とも呼ばれている。

 近年は底引き網漁が主流だが、明石市大久保町江井島の江井ヶ島漁協(橋本幹也組合長)では、タコつぼ漁を行う漁船が10隻ほど所属。漁師たちは内側に重りを付けたプラスチック製のタコつぼを、船上から投げ入れ、中2日ほど空けてから次々と引き上げる。

 タコつぼを沈めた場所を示すため、海面には旗印を立てており、沖合ではピンクや赤の旗が瀬戸内の穏やかな波に揺られている。引き上げたつぼの中をのぞくと、丸い頭のタコがニュルッと姿を現した。

 橋本組合長は「これから夏にかけ、ぐんと大きくなる。刺し身や軽く湯がいて、歯ごたえを楽しんで」と話している。(奥平裕佑)

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