「市有地」内に個人所有地? 西宮市と市民が対立

西宮市役所=西宮市六湛寺町

 兵庫県西宮市塩瀬支所などが入る「塩瀬センター」(同市名塩新町)の土地をめぐり、市内の男性が「敷地内に所有地があり、市に占有されたままになっている」と市に申し立てていることが20日、分かった。市は「土地は存在しない」として、不動産不存在確認訴訟を起こし、その後、所有権確認訴訟を追訴。裁判所は「市の所有」と認めたが、個人所有地が含まれているかどうかについては判断されなかった。

 男性は「法務局の公図でも存在は明らか。追訴された所有権確認訴訟は、市議会の議決がないまま起こされており、地方自治法上、無効」と主張している。

 問題の土地は、同市塩瀬町名塩字土林の499平方メートル。男性と知人が1984年に取得した。市は90年4月、同センター建設用地(約4700平方メートル)を住宅・都市整備公団(当時)から購入したところ、98年6月に男性らから「センターの一部に所有地があるので返還してほしい」と申し出があった。

 西宮市と同公団との調停は不調に終わり、2003年の神戸地裁尼崎支部や大阪高裁の判決で、土地は市の所有であることが確定した。ただ、男性らの土地がセンター内に「ない」との言及はなかった。男性は土地の解決を求める陳情を今春までに計7回市議会に行ったが、解決は図られず、現在も登記簿上は男性の所有になっているという。

 市の担当者は「裁判ですでに解決している問題。男性らの土地は敷地内にない」と説明。所有権確認訴訟が議決を得ずに起こされたとの訴えには「(議決を得た)最初の訴訟と同趣旨の内容。無効なら裁判所も審理をしていないはず」としている。

 一方、男性は「市は一刻も早く公図訂正(抹消)の手続きを取るべき」としている。

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