お金が増える家庭がやっていること

お金が増える家庭がやっていること

同じ収入なのに、どうして貯蓄額に差があるの?

同じ年齢、同じ会社に勤めている、同じ家族構成、同じような年収でも、不思議と貯蓄額に大きな違いがあることが多いです。どちらか一方の家庭が贅沢な暮らしをしたり、節制をした生活をしているという訳でもない場合に、その要因を分析してみると明確に意識の違いや、取り組みがあります。

1.給与天引や口座振替を活用した貯蓄をしている

皆さんは、「収入」から「支出」を引いて、残ったお金で「貯蓄」をするタイプでしょうか?それとも「収入」から、まずは決めた「貯蓄」を差し引いたお金で「支出」をまかなうタイプでしょうか?

どっちも同じことでは?と思うかもしれませんが、前者は貯蓄があまりできない人です。貯めるより使う(消費)する方に先に気持ちが向くので、毎月の家計が赤字でもボーナスで穴埋めできればいいというところまで行き着くこともあります。

いざボーナス時期になると、その帳尻を合わせることより買いたい物の方が先に頭に浮かんでくるので、結果的に貯蓄が増えにくくなります。

後者は着実に貯蓄を増やしていく人です。きちんと蓄えを増やしている家計は、圧倒的に後者のタイプが多いです。給与から天引きできる財形貯蓄などを活用したり、積立定期預金や積立投資信託などの金融商品の口座引落をしています。

毎月は小さな金額でも長くコツコツと積み重ねていくことで着実に貯蓄も増えていきます。

例えば、数年後に使うことが決まっているマイホームの頭金や教育資金など、手堅く蓄えていきたいお金は財形や積立定期預金、時間をかけてより収益性を高めていきたい老後資金などは積立投信などの切り分けができると、なおベターです。

投資信託や株式の積立をされる場合は、配当や売却時の値上がり益への課税が非課税となるNISAをおさえておきましょう。

2015年3月末の時点で、NISA口座の開設数は879万件、NISA口座内の資産残高は4.4兆円に達しています。しっかり制度の仕組みを理解して、上手にNISAを活用しましょう!

2.財産状況は夫婦どちらからも見えるようにしている

家庭によっては、夫婦が別々に財産や財布をもち、それぞれの財産がいくらあるかをお互いが知らないケースもあります。夫婦が家計の財産として一つの財布(通帳など)で共有化し、総貯蓄額を【見える化】している家庭と比べると、不思議と貯蓄力は夫婦別々より夫婦共有の方が強い傾向にあります。

3.固定費の削減

家計の収入に対して、支出の中の固定費を下げることで、毎月の黒字達成の損益分岐点が低くなります。家計の赤字は貯蓄のモチベーションを低下させますが、黒字が続くと意欲が高まります。

なるべく固定費を削減することが長続きと効果を上げるポイントです。家計簿をつけることで発見しやすくなる「使途不明金」の退治と、保障の見直しによる保険料の削減ができれば効果的です。

各保険会社も毎年、新商品の開発を行っています。私もFPとして毎年各保険会社の新保険商品のチェックをしていますが、その都度、保障内容の進化や保険料が低廉化している傾向をひしひしと感じています。きちんと探せば保険料や保障内容などでより有利なものを見つけられるでしょう。

4.お金の勉強

お金が増える家庭の夫婦は、マネーに関する知力と品格が高いように感じます。マネーと一言にいってもその範囲は、単に預貯金や資産運用についてということではなく、人生全体のライフプランやマネープラン、個別には税金・年金などの社会保障・住宅ローン・教育費・老後資金・貯蓄・運用・経済状況・金利・政治・国際情勢などについてです。

専門職や学者である必要はありませんので、それら全てに精通しなければならないということはありません。

関心をもつことが大切です。新聞・ニュース・雑誌・書籍・ネットなど、手軽に情報がとれる時代です。マネーに対して感度の良いアンテナを持っている人と、無関心の人とではやはり大きな差が出てきます。

また、溢れる「情報」に振り回されないようにするためには、しっかりとマネーに関する「知識」や「原理原則」を身につけたいところです。

欧米社会と違って、金銭教育を受ける場のなかった日本人ですが、マネースクールなどが身近で開催されていれば、一度は正しいマネー知識や考え方を学習したいですね。

5.夫婦が共通する将来の目的に向けて取り組んでいる

将来のことや希望を考えない大人が増えています。家計の相談にのっても、これからどんな人生を過ごしていきたいですか?何か夢はありますか?と尋ねると、「えっ?そんなこと考えたこともなかった」というご夫婦も多いです。もしくは夫婦でお互いの今後の人生における夢や希望を、知らないということも時々見受けられます。

このような場合、今後、進んでいく方向が明確でなかったり、惰性で日々を過ごしてしまいがちになり、貯蓄効率も悪くなります。

夫婦がお互いに望む人生を共有化したり、それぞれの夢や目標を理解することで、これまで日々の生活でバラバラに取り組んでいた貯蓄や準備などが、グンと効率良くなることもあります。

夫婦や家族の将来のことについて話し合ったことがあまりなければ、一度、ライフプランについて夫婦で話をしてみることをおススメします。目標に向けて日々の生活も楽しくなり夫婦の会話の時間も増え、夢や目標の実現に向けて効率も上がります。

6.予算(計画)と決算(検証)

家計と企業の運営は似た部分があります。経営者が従業員と共有できる明確な経営ビジョンをもち、長期的な展望に立った事業計画をもっている企業は、惰性や嫌々働く従業員よりも、活気に満ちて楽しそうにやり甲斐をもって仕事をしている従業員の方が多いです。

事業計画に対して決算をした場合も、良い結果が出ていればさらに意欲を高めてより良い結果を目指し、悪い結果が出ても、きちんとその要因を分析・修正し、その失敗を成功の糧に変えていきます。

家庭においても、夫婦で話し合って、今後の目標や夢の実現に向けたライフプランやマネープランを立て、毎年家計の決算を行いながら、さらにその実現に向けて意欲を高めることができます。

逆に計画がないと、どうしてもお金の心配や不安が付きまといがちで、使っていいお金でも使ってしまうことに躊躇してしまいます。

毎日お金のことばかり考えたくはありませんね。人生計画を立てて、毎年一回だけ家計決算をしていくことで、それ以外の日はお金のことを心配したり、考えたりすることも少なくなります。計画に沿って蓄えに回すお金と使っていいお金も明確になるので、お金を気持ち良く使うこともできます。

7.人生設計(計画)に合った金融商品の活用

※ここで言う金融商品とは、貯蓄・保険・住宅ローン・投資信託などを指します。 「金融機関が売りたがっている金融商品」と「自分に合った金融商品」では、皆さんにとってどちらがいいでしょうか?

例えば、保険などに置き換えると保険会社がセールスしてくる保険商品と、自分に合った保険商品です。私は「自分に合った金融商品」の方がいいです。

お金が増える家庭の夫婦は、やはり後者の方が多いです。その結果、保険や財産づくりなどでムリ・ムダ・ムラも少なくなります。

自分に合った金融商品をチョイスしていくためには、洋服と同じで自分のサイズを図らなければなりません。

何を図るかと言うと、ずばり3つのサイズです。「いつまでにお金を貯めればいいか」「いつまで保険での保障が必要か」という【時間】。「そのためにいくらずつ貯めていけばいいか」「いくら貯まればいいのか」という【金額】。そして生活や生き方、人生に対する【価値観】あるいは【優先順位】です。

ライフプラン(人生計画)やそのために必要なマネープランを持っている人は、そこから【時間】【金額】【価値観】が分かるので、自分サイズに合った金融商品の選択がしやすくなります。

逆に、そのような拠りどころや基準がないと、勧められるがままのサイズに合っていない、ツギハギだらけの金融商品に囲まれてしまいがちです。

皆さんは「お金が貯まる7ヶ条」のうち、いくつ実践できているでしょうか?

(文:平田 浩章)

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