オリジナル納豆作ろう 耕作放棄地利用し大豆栽培 川崎

 消費者とメーカーが協力してオリジナル納豆を生産しようと、川崎市麻生区岡上の耕作放棄地となった畑で24日、大豆の種まきが行われた。生活協同組合パルシステム神奈川ゆめコープ(横浜市港北区新横浜)組合員のボランティアら約50人が、梅雨の晴れ間の強い日差しを浴びて農作業に汗を流した。

 大豆栽培の畑は4カ所で計約5千平方メートル。耕作が続けられなくなった農家から麻生区内の納豆メーカー・カジノヤが借りている。参加者は約50キロの種を一つ一つ丁寧にまいた。鶏ふんを肥料にして農薬を使わずに栽培する。草取りを続け順調に育てば、12月に約600キロの大豆が収穫できる。

 家族3人で参加した横浜市の会社員、内藤務さん(35)は「食の生産を身をもって体験できた」と満足そう。カジノヤの梶俊夫社長(74)は「耕作放棄地の荒廃防止にもつながる」と話していた。

 ボランティアが収穫した大豆は脱穀した後、同社が「つながるゆめ納豆」のブランドで生産、販売する。同コープは将来的に、収穫した大豆でおからを作ってニワトリの餌に使用し、そのふんを畑の肥料にする循環を目指している。

© 株式会社神奈川新聞社