【JWC 浦和2-3ドルトムント│採点&寸評】MOMは19歳、2発のアタッカー。遠藤航は87分まで好プレーを見せていたが…

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【チーム採点・寸評】
浦和 5.5
 序盤は相手にボールを支配されるハーフコートゲームを展開される、Jリーグでは見たことのない劣勢を強いられる。それでも複数人で相手を囲ってボールを奪うなど対応し、柏木のCKから興梠が合わせて先制に成功する。まだ始動したばかりで前日に来日したばかりの”コンディションが万全でないドルトムント”に意地を見せた。
 
 遠藤の同点ゴールまでは、決して悪くない展開だったが……。しかし、相手が猛プッシュを仕掛けてきたところで逆転負けを喫した。失点パターンは、Jリーグでも見たことのあるシーンが多かった。

【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 5.5
 モルの無回転シュートをセーブしたが、その後、守備が崩れて3失点。また、劣勢時にこそ、レーザービームのような高精度フィードで、ピンチから一転、チャンスを生み出したかった。

DF 
46 森脇良太 6(HT OUT)
ゴール前の危険地帯で身体を張ってボールを奪う。バルトラの強さと高さにマークを外されたものの失点は許さなかった。

6 遠藤 航 6
リベロで先発し、持ち上がりからビッグチャンスを作る。守備面でも、冷静にピンチの芽を摘んでいった。後半は右ストッパーに入り、ドイツ代表シュールレと激しくマッチアップを展開。CKからの同点弾でMOM選出(採点7あたり)かと思われたが……直後の88分に痛恨のヘッドのクリアミスを奪われ、シュールレに3点目を決められた。

5 槙野智章 5.5
ギャップを突く攻撃面で存在感を発揮し、シュートまで持ち込む。前を向いた時のディフェンスの強さは見せた。しかし、エムレにかわされて失点。2点目もカバーしきれなかった。

MF
24 関根貴大 6.5(64分 OUT)
左サイドの宇賀神とポジション交換をしながら、相手と駆け引き。前半途中から持ち味のドリブルで右サイドを何度もえぐり、チャンスメイク。その流れのなかからゴールを奪った。後半は左ウイングバックに入る。57分の決定機を決めていれば……。
 
10 柏木陽介 5.5
CKから先制点をアシストし、前半終了間際には武藤の決定機も作る。セットプレーは、やはり大きな武器になると印象付ける。ただ流れのなかでは、劣勢時にプレッシャーを受けると、パス精度が落ちた。

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22 阿部勇樹 6(64分 OUT)
ボールを失ったり、かわされたりする場面もあった一方、強烈なシュートをブロックするなど、危機察知能力が冴えわたった。
 
3 宇賀神友弥 6.5(HT OUT)
37分、遠藤のフィードに抜け出してクロスを放ち、武藤の決定機を作り出す。コンディションを考慮して、前半で交代に。
 
9 武藤雄樹 6(64分 OUT)
三度の決定機を決めきれず! よくそこまで走り込んでいたが……。ただ、調子は次第に上がってきているようで、あとは「結果」だけ。決してその日は遠くなさそうだ。

30 興梠慎三 6.5(HT OUT)
R・シルバとポジションを交代しながら、何度かポストプレーをこなした。数少ないチャンスを逃さず、アジリティを生かしてCKからゴールを決めた。
 
8 ラファエル・シルバ 6(分 OUT) 
この日のドルトムントに対してフィジカルやスピードでは、何ら遜色なく互角以上に渡り合う。37分の宇賀神からのクロスを受けた決定的なシュートを決めて、“世界”にアピールをしたかった。

交代出場
DF
4 那須大亮 5.5(HT IN)
リベロのポジションに入り、イサクの個人技に苦しみながらもゴール前の危険なエリアでは仕事をさせなかったが……。次第に浦和が不利になる位置で起点を作られてしまい、劣勢を強いられた。

MF
18 駒井善成 5.5(HT IN)
右ウイングバックから積極果敢に仕掛けてチャンスメイク。ただ、もう少し早く球離れが早くても良かったか……というシーンが続いたのは、今後の反省点にしたい。

 

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 FW
21 ズラタン 5.5(HT IN)
よくボールを引き出していたものの、そのあとになかなかつなげられず。ラストプレーのノーマークのボレーは決めたかった……。

MF
13 高木俊幸 6(64分 IN)
プレッシングを怠らず、加えてボールを持てば相手を引かせて、チームに主導権をもたらした。まだまだ連戦が続く、今後のキーマンになりそうだ。
 
MF
15 長澤和輝 5.5(64分 IN)
ボランチに入り切り替えしからチャンスを作るなど、技術の高さは示した。しかし、柏木との守備の補完関係をどうするか(または阿部と出場した際の関係も)。そのあたりが整理されれば、今後の出場機会は増えるか。

MF
39 矢島慎也 6(64分 IN)
ボールコントロールの秀逸さはハイレベル。ゴール前の危険なエリアで、その高いテクニックを活かせれば、より危険な存在になれそうだ。

 MF
7 梅崎 司 6.5(64分 IN)
ボールを持てば失わず、果敢に仕掛けた。GKのミスを逃さずボールを奪いビッグチャンスを作り、そのあとのCKから遠藤の同点ゴールが生まれた。

 監督
ペトロヴィッチ 5.5
最後のミスはあったものの遠藤の右ストッパー起用が機能したのは大きい。その際の最終ラインのバランスが悪くなる点は課題になりそうだ。梅崎、高木も評価を上げた。とはいえ、やはり、またも左サイドからあっさり崩されるパターン。そして「3失点」はやや後味が悪い。

浦和=取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 
 
 

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【ドルトムント|チーム&監督 採点&寸評】
ドルトムント 6.5
始動して間もないうえ、予想以上だった日本の暑さの影響を受けて、チーム全体の運動量はいまひとつで、プレー精度も欠いた。3バックに変更した後半も劇的な改善は見られなかったものの、相手のミスを見逃さずに3ゴールを奪取。最後はタレントの差を見せつけて、しっかり勝ち切った。

 【PHOTO】ドルトムントの美女サポーターたち

GK
1 ロマン・ヴァイデンフェラー 6
8分に鋭いエリア外への飛び出しで1対1のピンチを未然に防げば、37分には至近弾をセーブした。クリアを空振りした84分のプレーが数少ない減点材料。
 
DF
5 マルク・バルトラ 6(HT OUT)
光ったのは展開を前に進めるクサビのパス。14分にはクロスバー直撃のヘディング弾も。コンディションの良さをうかがわせた。
 
26 ウカシュ・ピシュチェク 5.5(66分OUT)
24分の失点シーンではマークしていた興梠に得点を許す痛恨の失態。右WBに入った後半も背後を取られてピンチを招くなど、良いところがなかった。
 
29 マルセル・シュメルツァー 5.5
全体的に動きが重く、攻守に精彩を欠く。対面する関根にあっさり振り切られるシーンもあった。
 
36 エメル・トプラク 6(HT OUT)
ビルドアップの場面ではSBやアンカーに正確に繫ぎ、攻撃のリズムを淀ませなかった。対人戦では読みを利かせたインターセプトで敵アタッカーに自由を与えず。
 
MF
8 ヌリ・シャヒン 6(62分OUT)
組み立てに関与する回数は少なかったものの、ボールを持てば意外性のあるパスで攻撃に変化を加えた。
 
18 セバスティアン・ロデ 5.5(HT OUT)
怪我明けとあってコンディションがいまひとつなようで、精彩を欠いた。高い位置でボールを奪い、カウンターの起点となった立ち上がりのプレーが数少ない見せ場だった。
 
27 ゴンサロ・カストロ 6
ミスはほぼ皆無で、正確なパスワークで中盤に安定感をもたらす。後半は間延びした中盤を持ち前の走力でカバー。
 
FW
21 アンドレ・シュールレ 6.5
相手のミスから、狙い済ました一撃で勝利を決定付ける3点目を奪取。ドイツ代表にコンスタントに選出されてきただけあって、決定力の高さはさすがの一言だ。コンディションが悪いなかでも常に相手の危険地帯まで走り込み、ワンチャンスを逃さなかった。
 

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17 ピエール=エメリク・オーバメヤン 5.5(HT OUT)
出し手と呼吸が合わず、チャンスに絡めないままベンチに下がる。サイドに流れた場面では自慢のスピードを発揮した。
 
22 クリスティアン・プリシッチ 5.5(HT OUT)
相手の寄せが早く、ドリブルで仕掛けても潰されるシーンが散見。オフ・ザ・ボールの動きにもう少し工夫が欲しかった。
 
【交代出場】
2 ダン=アクセル・ザガドゥー 6(HT IN)
減点材料の対象となるようなミスはなく、無難にプレーをしていた。
 
4 ネベン・スボティッチ 5.5(HT IN)
後半から3バックの右で出場。R・シウバに振り切られたシーンでは、課題のスピード不足を露呈した。
 
MAN OF THE MATCH
9 エムレ・モル 7(HT IN)
鋭利なカットインと意表を突くパスで浦和守備陣を混乱に陥れた。76分にスピードに乗ったドリブルから同点弾を奪い、79分にはシュメルツァーの折り返しに合わせて2点目をゲット。相手の守備が軽かったものの、しっかり決め切りアピール。
 
14 アレクサンデル・イサク 6.5(HT IN)
しなやかな身のこなしと柔軟性なボールタッチで観客を魅了。「NEXTイブラヒモビッチ」と謳われる才能の片鱗を見せた。
 
25 ソクラティス・パパスタソプーロス 6(HT IN)
強さを前面に押し出した守りでDFを引き締める。ビルドアップのパスも正確だった。
 
10 マリオ・ゲッツェ 5.5(62分IN)
代謝障害と診断された3月から約4か月ぶりの実戦復帰。やや動きが重かったが、密集エリアでの細かいボールタッチなど随所で“らしさ”を見せた。
 
30 フェリックス・パスラック 5.5(66分IN)
縦方向への仕掛けがほとんどなく、求められた積極的なプレーを見せられなかった。
 
 
監督 ペテル・ボシュ 6
機能性はいまひとつだったとはいえ、ハイラインやボールロスト後の即時奪還(素早いリトリート)など、まずまず“ボシュ・カラー”は感じられる内容だった。後半からエムレ・モルやイサクを投入した采配も評価したい。
 
ドルトムント=取材・文:高橋泰裕(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
 
※MAN OF THE MATCH=この試合の最優秀選手
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

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