F1第10戦イギリスGP 予選トップ10ドライバーコメント

2017年F1第10戦イギリスGPで予選トップ10に入ったドライバーが土曜日を振り返った。

■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 予選=1位
 このポールポジションがどれだけ気分のいいものか、うまく説明できないよ。シルバーストンでの5回目のポールはジム・クラークの記録に並ぶもので、僕にとっては驚くべきことだ。伝説的ドライバーの記録に並ぶなんて、夢みたいだ。

 この週末の展開にはとても満足している。FP1から調子が良く、そこから築き上げていったんだ。Q1のコンディションは難しかったけれど、やりがいがあって楽しかった。そこからコースが徐々に乾いていき、限界まで攻めてマシンのパフォーマンスをすべて引き出せるかどうかが鍵になった。

2017年F1第10戦イギリスGP ポールポジションを獲得したルイス・ハミルトン

 マシンバランスは悪くなかったものの、グリップには本当に苦労したよ。最後のアタックではターン3でタイヤがロックして、タイムを少しロスしてしまった。それでも、トップとの差は説明がつかない。ルイス(・ハミルトン)は今日、雨の後の気温が低いコンディションのなかでも僕よりうまくタイヤを温められていたようだ。コースが乾いていって、僕はポールポジションを狙えるほどのグリップを得ることができなかった。
       
 この部分については今夜確認する。僕らは間違いなく強さのあるマシンを手にしているし、週末をとおして競争力を発揮できている。明日は挽回するために、全力で攻めていくよ。

■レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 予選=5位
 僕にとっては孤独な予選だったし、思っていたとおりの位置で終わった。僕らにはスピードが欠けていて、メルセデスやフェラーリに近づくことができなかったけれど、マシンの感触は良かったから楽しかったよ。5番手は今日の僕らに可能な最高の結果で、僕はそれを達成できたんだ。

2017年F1第10戦イギリスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

 明日は(バルテリ・ボッタスの降格によって)4番手からのスタートになる。それは確かに良いことなんだけど、誰かのペナルティに助けられて、それに頼るのは好きじゃない。自分の力でそのポジションに付けられたらよかった。

 明日の天気が何をもたらすのかに注目していよう。雨が降ってウエットになったほうが、表彰台のチャンスが大きくなると思う。予選の序盤は上位に入れるチャンスがありそうに思えたけど、運悪く路面が乾いてしまった。
     
 夢を見ているのではなく、現実的でありたい。戦いの風向きが変わって、明日は楽しくて良いレースを走り、マシンをちゃんと持ち帰れることを願っているよ。いまは表彰台や優勝の話をしているんじゃない。でも、もし上位のマシンに何かが起きれば、良い結果をかけてチャレンジできるだろう。

■ルノー・スポール・フォーミュラ1チーム
ニコ・ヒュルケンベルグ 予選=6位
 今日の予選はとてもうまくいって、レースをトップチームのすぐ後ろからスタートできる。リズムがつかめていたし、タイミングも良かった。チームは路面のコンディションがちょうどいいときに正しい指示を出してくれて、良い流れだったね。気持ちも落ち着いていてマシンに確信もあったので、良いアタックができた。

2017年F1第10戦イギリスGP ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)

 Q2ではブレーキから火が出てしまい、2回目の走行では無線を失ってチームと連絡できなくなった。そのため昔のレースみたいにピットボードを見て、ひとりで走らなければならなかった。

 明日は(バルテリ・ボッタスの降格で)7番手になるので、予選セッション中に起きたことを考えると、スタートするには悪くない位置だ。     
         
 コンディションは今日と同じでまったく予想がつかない。雨になったら何が起きてもおかしくないよ。今日の僕らは強さがあったし、明日も同じように走れるだろうという自信がある。

■マクラーレン・ホンダ・フォーミュラ1チーム
ストフェル・バンドーン 予選=9位
 シルバーストンでQ3に参加できるなんて思っていなかった。でも僕はこの2、3戦、すごくいい仕事をしていたし、アゼルバイジャン、オーストリア、今週末のシルバーストンと、チーム内で明らかな改善が見える。フェルナンド(・アロンソ)と僕のペースはほとんど同じだから、また一歩前進できたことがすごくうれしいよ。

2017年F1第10戦イギリスGP ストフェル・バンドーン(マクラーレン・ホンダ)

 予選が雨絡みの複雑なコンディションになることをずっと願ってきた。そういうコンディションになった時、僕らはセッションを通してかなり強力だったと思う。路面が乾き始めてからも、あらゆるチャンスを最大限に活用した。     

 今回も中位グループはかなり接戦の状態だ。予選になるとさらに力を引き出してくるチームがいくつかあるけれど、今日は不安定な天候が僕らに味方した。僕はコースに出るたびにいいラップタイムをマークすることができたし、Q3で9位というのは今日可能な最大の結果だったと思う。   

■ハースF1チーム
ロマン・グロージャン 予選=10位
 10番手にはまったく満足していないよ。Q3最初の走行では最終コーナーでルイス・ハミルトンに妨害され、コンマ3秒も失うことになった。あれで少なくとも、ひとつはポジションを失ったね。

 2回目の走行はうまくいくと思ったのに、ターン3で突然リヤがロックして、コンマ5秒ロスした。それをその周のうちに取り戻せたから、実際にはもっとパフォーマンスがあったはずなんだ。

 最初のアタックを最終コーナーで台無しにされたことに、大きな不満を感じている。それ以外ではうまくやっていたし、いい仕事ができていた。Q3進出は素晴らしいことだけど、もっとずっとうまくやれたはずだから、少しがっかりしている。

2017年F1第10戦イギリスGP ロマン・グロージャン

(スチュワードがハミルトンは妨害していないという判断で不問に付したことについて)ひとつのコーナーで0.3秒から0.4秒を失っているのに妨害していないというのは驚きだね。

 これが他のドライバーなら、何か罰が下っただろう。決定に2種類あるように感じる。

 タイトル争いが重要なのは分かっている。でも、僕らはコース上で上位のドライバーに懸命に挑んでいるんだ。そして今日、妨害された。

 次回は妨害されているってことを証明するために、フロントウイングを彼のリヤディフューザーに近づけなきゃならないな。

 予選には明確なルールがある。Q3では10台のマシンが同時に走る。こういう問題があってはいけないんだ。

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