厚木基地1・3ヘクタール返還へ日米が合意

 日米両政府が在日米海軍厚木基地(大和、綾瀬市)の一部、約1万3千平方メートルを返還することで合意していたことが14日、分かった。基地内に航空燃料を運ぶために使われていた貨物列車用の引き込み線の土地と側道で、1998年に列車運行が休止してから線路は使われておらず、遊休化していた。

 返還地は海老名、大和、綾瀬の3市にまたがり、約7割が国有地で残りが民有地と公有地。地権者は約20人で、国は昨年度約2700万円の賃貸借料を支払っていた。

 米国側が引き込み線を使う必要がなくなった意向を示したことから、6月30日に開かれた日米合同委員会で合意。今後、国と地権者の間で、賃貸借契約の解約手続きなどを経て返還される。手続きに要する期間は地権者によって異なると見込まれることから、返還時期は未定。国は7月11日から地権者への説明を始めているという。

 引き込み線は、相鉄線相模大塚駅付近から厚木基地を結び、航空燃料を運ぶ貨物列車はかつて相模鉄道が運行していた。

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