韓国から北朝鮮に戻った「スパイ」、今度はリアル脱北か

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北朝鮮の国家保衛省(秘密警察)からの任務を受けて韓国に潜入し、北朝鮮に戻ったスパイが、今度は本当に脱北したと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

この人物は2015年3月、咸鏡北道(ハムギョンブクト)穏城(オンソン)郡の保衛局に抱き込まれ、スパイとなったカン・チョルという人だ。

現地の情報筋によると、カン氏は偽装脱北して2015年3月に韓国に入国した。その翌年の2016年9月、キム・ヨンジュという22歳の脱北女性を連れて北朝鮮に戻った。情報筋は言及していないが、この女性を連れ戻すことが保衛局がカン氏に命じた任務だったようだ。

2人は昨年11月、脱北後に北朝鮮に戻った他の人々と共に朝鮮中央テレビに出演し、韓国社会を非難した。

ところがカン氏は今年5月、家族を連れて脱北した。

別の情報筋によると、カン氏は任務を終えて北朝鮮に戻ったものの、満足の行く待遇が受けられないことに不満を抱いていた。

しかし、周囲の人々は彼が再び脱北するとは想像すらしていなかった。幹部たちも「あれほど韓国のことを罵っていたのに、また韓国に行くなんて」と驚きを隠せずにいるという。

一方のキム氏は、カン氏の脱北の話が伝わった後、保衛局に連行された。

なお、韓国の聯合ニュースは先月16日、脱北し韓国入国後に北朝鮮に戻った40代男性が、女性1人と共に再脱北し、中国に滞在していると報じている。

時期や出身地、朝鮮中央テレビに出演した経歴が一致することから、カン氏を指しているものと思われる。

脱北後に北朝鮮に戻り、再脱北する事例はいくつもある。また、北朝鮮に残された家族に会いに行く、連れて出るなどの理由で北朝鮮に密かに一時帰国する事例もあると言われているが、韓国では処罰(国家保安法違反)の対象となるため、公にされることはほとんどない。カン氏も韓国入国後に逮捕され、実刑判決を受けるものと思われる。

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