洋上風力、可能性探る 県が本年度から調査

 再生可能エネルギーにより2030年度までに101.5万キロワットを開発する目標を掲げている県は本年度、洋上風力発電の導入可能性について調査研究に着手する。初年度は設置に伴い期待される経済波及効果を調査。大規模風力発電の導入に関する課題の洗い出しを進め、実現の可能性を具体的に検討していく。

 開発目標を定めた県エネルギー戦略の進捗(しんちょく)率は16年度末現在で46.7%、開発量は47.4万キロワット(計画決定分を含む)となっている。おおむね順調な推移だが、101.5万キロワットのうち45.8万キロワットを割り当てている風力発電の開発量は7.2万キロワット(同)にとどまっている。目標の達成には、大規模事業の展開促進が必要だ。

 海上は陸上に比べて風況が安定している上、1基を大型化できるため、まとまった発電量が見込まれる。一方、専門の作業船が必要となるなど、一般的に建設費や維持管理コストは陸上に比べて数倍かかり増しするとされる。庄内沖は風況が全国の中でも良好な上、保守メンテナンスに欠かすことのできない拠点港となりうる酒田港があり、好条件がそろう。

 県は本年度、研究機関に委託し、洋上風力発電が実現した場合に想定される雇用創出など、経済波及効果の調査を行う。また、庁内のプロジェクトチーム内で情報共有を進めながら、庄内沖の海底地質の状況などを調査し、さまざまな角度から検討していく方針だ。

 隣の秋田県では、既に複数の洋上風力発電事業の計画が進行している。同県内は16年度末現在、陸上風力発電装置が201基あり、開発量が35万5千キロワットに上る先進地だ。同県資源エネルギー産業課によると、13年度から洋上風力発電の導入促進を本格化し、「水深30メートル以内」「底引き網禁止ラインの陸側」など具体的な適地を提示。県内投資額などの経済波及効果も示し、事業化や県民理解の促進を図っている。

 県エネルギー政策推進課は「港湾内と港湾外の一般海域では規制内容が異なるため、幅広く研究する。地域にもたらされるメリットに加え、課題の洗い出しも進めていく」としている。

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