県内中小企業の共済加入増 待遇良くし、人材確保へ

 中小企業の従業員の退職金支給を支援する「中小企業退職金共済制度(中退共)」に加入する徳島県内の事業所が増えている。2016年度は前年度より36事業所多い97事業所が加入。新規事業所の増加率は59・0%と全国で最も高かった。公的年金の支給抑制など退職後の不安が高まっていることに加え、人手不足を解消するため、待遇を良くして人材を呼び込もうという狙いがあるようだ。

 独立行政法人勤労者退職金共済機構(東京)によると、徳島の16年度の新規事業所増加率は前年度(5・1%)を53・9ポイント上回り、2位の山口(41・1%)、3位の沖縄(34・6%)と大きく開いた。全国平均は8・9%だった。

 中退共は、加入事業所が掛け金を払い、国の援助と合わせて従業員の退職金に充てる仕組み。掛け金は月額5千〜3万円の16種類がある。月額5千円を10年掛けた場合は63万円、1万円を20年掛けると266万円の退職金を受け取ることができる。短時間労働者向けにも毎月の掛け金が2千、3千、4千円の3種類がある。

 中退共に加入した徳島市の事業主は「賃上げが簡単にできない中で、従業員の働きがいや組織の魅力をどこでつくっていくのかを考えた。せめて福利厚生は良くしたい」と話す。

 共済機構徳島地域普及推進員の山本政典さん(61)は「共済制度に入れば求人票に退職金があると明記できるのが魅力の一つになっている」とみている。

 中退共には17年3月末時点で県内中小企業の約2割に当たる2254事業所が加入している。

 問い合わせは山本さん<電070(5683)4194>。

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