WEC:ポルシェ、母国ドイツ戦で2015年以来の1-2。「チームオーダーは理想的なもの」

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 7月16日に決勝レースが行われたWEC世界耐久選手権第4戦ニュルブルクリンク。このレースに2台の919ハイブリッドを投入したポルシェは2014年のシリーズ参戦以来、通算15度目の総合優勝を手にした。

 フリープラクティス1・2でトップタイムをマークしたポルシェ。予選では僅差で7号車トヨタTS050ハイブリッドにポールポジションを奪われたが、2号車ポルシェ(ティモ・ベルンハルト/アール・バンバー/ブレンドン・ハートレー)が2番手、1号車ポルシェ(ニール・ジャニ/アンドレ・ロッテラー/ニック・タンディ)が3番手の好位置につけた。

 フロントロウからスタートした2号車ポルシェはベルンハルトがスタートを担当。レース序盤はトップの7号車トヨタと0.5秒前後のギャップで走行する。

 レース開始から1時間17分が経過した43周目、ステアリングを握るハートレーが7号車トヨタに追いつき攻略に成功。総合首位に浮上した。

 その後、ハートレーは65周目に給油のためにピットイン。ドライバー交代せずに走行を重ねていくが、ここでポルシェにはピックアップの症状が出始め、ややペースダウン。68周目には僚友の1号車ポルシェに総合首位の座を明け渡す。

 98周目のピットインではバンバーが搭乗。またこのピットではマシンリヤに張り付いたタイヤカスの除去も行いレースへ復帰すると、111周目の1コーナーで1号車ポルシェを捉え、ふたたびトップへ返り咲いた。

 その後は前を走っていたLMP2マシンのスピンを回避した際にタイムロスがあり、1号車ポルシェにポジションを奪われたが、197周目のピットインで先に給油を行っていた1号車ポルシェを交わし、首位に浮上。そのまま逃げ切り2戦連続の総合優勝を成し遂げた。

ポルシェは2015年以来のワン・ツーフィニッシュを達成した

 予選3番手スタートの1号車ポルシェは46周目に7号車トヨタを交わして総合2番手に浮上すると、上述の通り、2号車ポルシェとたびたびポジションを入れ替えながら走行。

 レース残り20分を切った時点ではロッテラーが総合首位を走っていたが、チェッカーまで残り15分を切ったタイミングでのピットインで、チーム戦略から長めの給油。これで2号車ポルシェにトップの座を譲る形となったが、2015年の第7戦上海戦以来となるチームのワン・ツーフィニッシュに貢献した。

 チームを率いるアンドレア・ザイドルは「今日は、どちらのクルーも勝利にふさわしい働きをしてくれた」と語っている。

「204周の決勝レースすべてで、完璧なパフォーマンスを発揮するマシンを用意できた。また6人のドライバーたちもハイレベルな戦いを演じながら、チームのことを念頭に走っていた」

「レース中、何度か1号車と2号車が順位を入れ替える場面があったが、どちらのドライバーもクリーンなバトルを演じていた。剥がれたタイヤカスがボディに貼り付くピックアップの症状に悩まされた場面もあったが、ピットインのタイミングで掃除することでパフォーマンスが改善したよ」

「レース終盤の(1号車ポルシェの給油を長くする)チームオーダーは、両チャンピオンシップを考えた上で理想的な選択だった。我々、ポルシェにとってはなによりも優先すべきものだからね」

アンドレ・ロッテラー(ポルシェ919ハイブリッド)

 総合2位を獲得したロッテラーは「何度も首位の座を入れ替えながら、2台のポルシェでレースをリードでき、最高の1日だった。僕たちにも勝利を手にする可能性はあったけど、チームとして戦っていることを忘れてはならないよ」とコメント。

レース序盤は2台のポルシェ919ハイブリッドと7号車トヨタTS050ハイブリッドが僅差の首位争いを展開

 ポルシェに地元ドイツでの総合優勝をもたらした2号車ポルシェのベルンハルトは「母国ラウンドでワン・ツーフィニッシュを達成でき、ポルシェにとっては最高の1日になったよ。レースの最初から最後まで、2台のポルシェでレースを支配することができ、どちらにも勝つチャンスのある1日だったね」と述べている。

 2017年のWECは、このあとサマーブレイクに突入。9月3日にメキシコで行われる第5戦でシーズン後半戦が幕を開ける。

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