「けもフレ」沖縄限定グッズが好評 アニメ放送のない沖縄でなぜ? 意外な接点ありました

 今年アニメ化されて大ヒットした「けものフレンズ」(以下、けもフレ)の沖縄限定グッズが、1日から県内の土産品店・スーパーで発売中だ。イリオモテヤマネコやヤンバルクイナなど沖縄ならではの動物をかわいらしく擬人化したキャラクターにファンの注目度は高く、初日で完売した店舗もある。コンセプトデザインを手掛ける漫画家の吉崎観音さんは「実は劇中の設定段階で沖縄を参考した点が多い」と話し、沖縄で限定グッズを取り扱う意義を語った。(デジタル部・村井規儀)

ずらりと並ぶ「けもフレ」の沖縄限定グッズ

ハブやヤンバルクイナなど沖縄の固有種を擬人化

 

 「けもフレ」は、超巨大動物園「ジャパリパーク」を舞台に、不思議な力で女の子の姿になった動物たちが活躍する物語。かわいらしいキャラクターと作り込まれた世界観が若者を中心に人気を得ている。1月からのTVアニメ放送(テレビ東京)で人気に火がつき、動画共有サービスで再生回数885万回(第1話)を記録した。舞台化や歌手デビュー、実際の動物園とのコラボレーションなど表現の幅を広げている。

◆ハブに琉球犬、シーサーまで

 都道府県の限定グッズ開発は沖縄が初めてだ。沖縄で「けもフレ」放送はないが、つながりは意外と深い。吉崎さんは「舞台は『とある島』なので、島の世界観として沖縄の体感を参考にした。ニライカナイの概念は、けものフレンズの世界観にもとても通ずるところがある」と話す。劇中での重要アイテムのひとつ、動物をフレンズ化(ヒト化)するサンドスターは、沖縄で見かけた虹色に彩色された「星の砂」をビジュアルのヒントにした。

 また、自由な「けもの」の象徴として初期構想からシーサーもピックアップしていたといい、その思いを実現した。「沖縄は固有種の宝庫。特に知ってほしい動物を選んだ」と話す吉崎さんが選んだ動物たちは、①ハブ②リュウキュウケン③ヤンバルクイナ④ダイトウオオコウモリ⑤イリオモテヤマネコ⑥シーサー・レフティ⑦シーサー・ライトにシークレット2種の計9種。限定グッズは缶バッジとアクリルキーホルダーがそれぞれ9種類、クリアファイル1種類だ。

 一方、沖縄での「けもフレ」の知名度はいまひとつで、沖縄限定グッズの主なターゲット層は観光客だ。吉崎さんは「『これはなんだろう』と観光客が手にとって見てほしい。沖縄土産の多彩なキャラクター群のひとつとして、定番になってくれれば」と願う。アニメは沖縄で放送していないがインターネットで手軽に見られると話しつつも、「その環境に甘えず、放送できる可能性を模索している。沖縄独自の展開もできたらいいな」と、広がりを楽しみにする。

◆発売わずか3時間で完売

「キャラクターの偏りなく売れている」と話す柴田店長=5日、那覇市・おきなわ屋本店

 

店頭で「けもフレ」をPR=6日、那覇市・おきなわ屋泡盛蔵スクランブル交差店

   

 販売初日の午前中に入荷分が完売し、「けもフレ」人気の高さに驚いたのは、おきなわ屋本店の柴田さやか店長。「これほどとは予想できなかった。問い合わせの電話も多い」と目を丸くする。5日までに約800個の缶バッジとアクリルキーホルダーが売れた。購入者は観光客が多く、孫のお土産に買い求める年配者や友達に頼まれた学生など年齢の幅は広く、複数買っていくのが特徴だという。「全種類購入するファンも多い。これからの夏休みが楽しみ」と売り上げ増に期待する。

 限定グッズは県内5カ所で販売中。那覇市国際通りのおきなわ屋本店とおきなわ屋泡盛蔵スクランブル交差店、異国情緒あふれるアメリカンビレッジにあるおきなわ屋美浜店とイオン北谷店は観光客を主なターゲットにしている。また、県民も足を運ぶイオンモール沖縄ライカム店でも取り扱い、沖縄県内での認知度向上も狙っている。

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<div class="caption">ずらりと並ぶ「けもフレ」の沖縄限定グッズ</div>
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<div class="caption">ハブやヤンバルクイナなど沖縄の固有種を擬人化</div>
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<div class="caption">「キャラクターの偏りなく売れている」と話す柴田店長=5日、那覇市・おきなわ屋本店</div>
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<div class="caption">店頭で「けもフレ」をPR=6日、那覇市・おきなわ屋泡盛蔵スクランブル交差店</div>

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