北海道三笠市・羽幌町で新種のアンモナイトが発見

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新種のアンモナイト、ユーボストリコセラス・ヴァルデラクサムの化石標本。(写真: 三笠市立博物館提供)

 北海道・道央の三笠市と、道北の羽幌町の、中生代白亜紀カンパニアン期前期(約8,360万年前)の地層から、異常巻の形状を持った新種のアンモナイトが発見された。

 これを「ユーボストリコセラス・ヴァルデラクサム」と名付けた論文が、日本古生物学会欧文誌パレオントロジカル・リサーチの2017年7月1日発行号に掲載されている。

 アンモナイトと言われて一般に連想されやすい姿は、現生の生物であるオウムガイに似た、螺旋状の貝殻を持つタイプのものであろう。しかし、今回発見された新種は、螺旋ではあるが塔状の、バネのような形の殻を持つアンモナイトである。この種のアンモナイトを、「異常巻アンモナイト」という。大きな区分としては、ユーボストリコセラス属に属するものである。

 ユーボストリコセラス属そのものは、そう珍しいものではなく、日本をはじめ世界的に発見例があるが、今回見つかったものは、螺旋が緩く限界までバネを引き延ばしたような姿をしており、その形状ゆえに新種と判断された。

 さて、ユーボストリコセラス属の中で、ユーボストリコセラス・ジャポニカムと名付けられた種がある。約8,980万年前に姿を消したとされている種なのだが、これと共通の特徴が多いことから、ユーボストリコセラス・ヴァルデラクサムは、ユーボストリコセラス・ジャポニカムの直系の子孫なのではないか、との学説が唱えられている。

 とは言うものの、ジャポニカムの絶滅からヴァルデラクサムの標本の年代まで空白が600万年ほどあるため、今後の研究課題としては、この空白期間の謎を埋めることが求められるという。

 なお、発見された標本は、現在、三笠市立博物館の特別展「違う生き物、同じ生き物」において、実物展示されている。同特別展は10月9日まで開催され、料金は入館料のみで観覧可能である。

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