検察側「認知症は今も軽度」 京都、青酸連続殺人中間論告

 高齢男性4人に青酸化合物を服用させたなどとされる連続殺人事件で、殺人罪や殺人未遂罪などに問われた筧千佐子被告(70)の裁判員裁判の公判が18日、京都地裁(中川綾子裁判長)であった。夫の勇夫さん=当時(75)、京都府向日市=の事件について中間論告があり、検察側は「認知症は現在も軽度で、裁判で自己を防御する能力は欠けていない」と述べ、弁論で弁護側は「重要な利害に関する理解はもはや失われている。審理は打ち切られるべきだ」と訴えた。

 地裁は、起訴されている殺人罪3件と強盗殺人未遂罪1件について、事件ごとに中間論告・弁論と、評議を設けている。勇夫さん事件について被告は、10日と12日の被告人質問で殺害を認めたが、弁護側は認知症の影響を挙げ、無罪を主張している。

 検察側は、被告が事件の約2カ月前に結婚し、2日後から業者を呼んで金庫を開錠し、預金などの相続手続きを始めたことなどから、「遺産目当てで青酸化合物入りのカプセルを飲ませて毒殺した」と述べた。公判や捜査段階で殺害を認めたことについて、「自己の意思により自白している」と指摘した。

 一方、弁護側は勇夫さんの死因や体内から青酸成分を検出した検査方法、被告周辺から発見された青酸成分の入ったポリ袋の保管状況に疑問を投げかけた。その上で、被告の供述について、「あいまいで一貫しておらず、証拠とも合致していない」と主張した。

 起訴状では、2013年12月28日、向日市の自宅で、勇夫さんに青酸化合物を服用させ、青酸中毒で死亡させた、としている。

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