東浜だからこそ… 勝利導いたソフトBの継投策は大正解も、見たかった続投

思い切って交代を告げた。後半戦がスタートした17日の西武戦(ヤフオクD)。ソフトバンクの工藤公康監督は8回2死一、二塁で、この日先発の東浜巨投手から、左キラーの嘉弥真新也投手への継投に打って出た。左打者の秋山翔吾外野手を迎える場面。そこまで西武打線を5安打1失点に封じ、球数もまだ99球だった右腕だが、ここでマウンドを降りた。

画像ソフトバンク・東浜巨【写真:荒川祐史】

8回ピンチで継投策を選択、嘉弥真が見事な火消しで勝利したソフトB

 思い切って交代を告げた。後半戦がスタートした17日の西武戦(ヤフオクD)。ソフトバンクの工藤公康監督は8回2死一、二塁で、この日先発の東浜巨投手から、左キラーの嘉弥真新也投手への継投に打って出た。左打者の秋山翔吾外野手を迎える場面。そこまで西武打線を5安打1失点に封じ、球数もまだ99球だった右腕だが、ここでマウンドを降りた。

 この采配は見事に当たった。狙い通りに左腕は秋山を空振り三振に切って取り、ピンチを脱出。西武打線の反撃ムードを食い止め、最終回はサファテが3者凡退に締めた。後半戦白星スタートを決め、東浜は自己最多タイとなる9勝目をマークした。

 指揮官は継投の場面をこう振り返った。「合っていないところもあったし、1本で逆転というところだったので、ここまで満塁でも頑張ってくれている嘉弥真くんに行ってもらった。右で合っていなかったから、左だともっと合わないかな、と思った」と継投に踏み切った理由を明かした。

 それが奏功した。嘉弥真は期待通り、素晴らしい働きを見せた。感嘆する一方で、東浜に命運を託し、この場面で、右腕がどんな投球をするか、も見たかった。そんじょそこいらの投手ではなく、マウンドにいたのが、東浜だからこそ、だ。

結果が全ての世界で勝利に導いた継投策は大正解

 今季、開幕からローテを守り、この試合までチームトップの8勝をマークしていた東浜。1つの完封、1つの完投があり、安定感は現在のローテ投手の中では1、2を争う。大黒柱としてチームを支え、さらには、今後、チームのエースとなるべき右腕である。

 この日の投球も安定し、許した安打は5本。失点は内野ゴロの間に失った1点だけだった。8回も先頭の山川に中堅フェンス直撃の二塁打を浴びたが、メヒア、外崎を連続空振り三振。代打・炭谷には死球を与えたが、球数はまだ99球だった。東浜が「投げるつもりでいましたけど、打者が左の秋山さんだったので、どうだろうとは思っていました」と振り返ったように、まだ余力はあった。

 ここまで今季のチームを支え、勝ち星を積み重ね、成長の跡を示し、チームの将来を担う東浜だからこそ、試合終盤の窮地を任せてみてもらいたかった。その経験が、抑えた自信が、右腕を精神的にも、さらに成長させる糧となるはずだから、だ。結果が全ての世界だけに、勝利に導いた継投策は大正解。それでも、東浜に、という思いが残った。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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