恐竜の歯化石35点、長崎で発見

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長崎市で発見された鳥脚類恐竜の歯の化石=福井県立恐竜博物館

 福井県立恐竜博物館(福井県勝山市)と長崎市は18日、長崎半島西海岸に分布する白亜紀後期の三ツ瀬層(約8100万年前)から、イグアノドンなどで知られる鳥脚類恐竜の中でも進化した草食のハドロサウルス上科の歯の化石35点を発見したと発表した。自然に抜け落ちた歯とみられ、ほとんどが同じ場所でまとまって見つかった。すぐ近くでは2014年にティラノサウルス科の歯の化石も発見され、付近に生息した恐竜の多様性を示す発見とみている。

 13~16年の共同調査で海岸部地層を発掘。同博物館によると、1点を除き34点が半径数メートルの範囲で見つかっており、珍しいという。

 歯化石の多くは高さ1センチ前後と小さい。咬合面(かみ合わせの面)が平らで、表面に鳥脚類特有のY字または十字模様がある。また上顎の歯のほお側で突起状の稜(りょう)が発達している特徴や地層年代などから、ハドロサウルスに近い種類と考えられている。具体的な恐竜名は分かっておらず、ハドロサウルス科を含む進化したイグアノドン類の1グループ「上科」とした。

 この種類の恐竜は、微細な歯が摩耗に備え数層重なる「デンタルバッテリー」と呼ばれる構造が特徴で、今回の歯も摩耗した状況から、生え替わりにより自然に抜けたとみられる。

 白亜紀後期のハドロサウルス上科の化石は兵庫県や香川県など国内9地点で見つかっている。北海道むかわ町からは8メートルの全身骨格が発見され話題になった。

 同博物館では「ハドロサウルス上科の九州での化石発掘、研究はまだ発展段階。さらに発掘を進めれば白亜紀後期の恐竜が暮らした様子や環境まで明らかになるのでは」と期待している。同博物館では19日から今回発見された歯のうち複製6点を展示する。

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